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2021年2月18日

コラム「北斗七星」

作家の塩野七生さんが日本の行き詰まりの一因について語ったことがある。「先を読もうと思い、読めないとスタートできないことだ」。NHKが放送した高校生との対話の一コマだ◆オンエアされたのは約1年前。塩野さんといえば、英語、中国語などに翻訳され、発行部数1160万部を誇る『ローマ人の物語』の著者として有名だが、メモを読み返し、残さねばとの思いに。変化を肯定し即応する現場発の動きが顕著なのだ◆先週末。書店の手指消毒器がいつもと違うことに気付いた。かざした手へ消毒液が自動噴射されると同時に数値が表示され、「体温正常」との音声が流れたのだ。全国に支店を持つ書店である。一つの改良が大きな変化につながるに違いない◆もちろん、これは一例。各素材企業では高まる衛生意識に対応し抗ウイルス製品を相次ぎ投入すると聞く。ある社は座席や空調機器のフィルターの表面に接着でき、効果が1年以上持続する不織布を開発。飛沫感染予防のアクリル板に抗菌成分を配合した製品を近く発売する企業も◆「苦境を脱出する力があるとしたら、人間自身の意志の中だけだ」(『幸福論』岩波文庫)とは哲学者、アランの箴言。チャンスは意志によって開かれる。大事業のコロナのワクチン接種も始まった。「まず“山”に登ろう」。塩野さんの訴えである。(田)

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