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SIMロック原則禁止へ
携帯 乗り換えやすく
料金引き下げへ競争促す
番号持ち運び手続きワンストップ化も
公明党が一貫して進める携帯改革が、また前進――。公明党が昨年10月に政府に提言した携帯電話の改革について、総務省は先日の党総務部会で「公明党の提言内容を進めるための具体策について、おおよその方向が見えてきた」と報告した。
その一つが携帯会社間の乗り換えをしやすくすること。利用者が携帯会社を乗り換える障壁をなくし、価格競争を促す。党部会で同省は、携帯大手が端末を自社回線でしか使えなくする「SIMロック」を原則、禁止にする方向性を明らかにした。
SIMロックは、利用者が分割払いで購入した端末を持ち逃げするような不正行為を防ぐために設定されたもの。携帯大手はこれまで、一括払いや、クレジットカードによる自動的な分割払いなどの条件を満たせば、不払いリスクが低いと判断し、即時解除をしてきた。今後、同省は指針を改定し、ロックできるのは不正行為が行われる可能性が高い場合に限る見通し。
また、党部会で同省は、携帯会社を変えても番号をそのままで持ち運べる制度の使い勝手を良くする考えを示した。現状、番号を持ち運ぶには、移転先と移転元双方の携帯会社で手続きを行う必要があるが、同省は移転先の会社だけで手続きが完結できるワンストップ化を進めていく方針だ。
さらに、利用者が携帯電話の料金やサービスを正しく理解するための取り組みも前進。同省は昨年12月に専用サイトを開設し、料金などの確認方法や見直す際のポイント、乗り換え手続きなどを分かりやすくまとめている。来年度には、中立的な立場で利用者に適切なプランを提案する「スマホ乗り換え相談所」実証事業を実施する予定だ。