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2021年2月13日

【主張】カネミ油症問題 次世代の影響調べる意義大きい

1968年に発生し、国内最大の食品公害とされるカネミ油症について、厚生労働省は先月、被害者の子どもらの健康実態調査を行う方針を明らかにした。

次世代を対象にした国の調査は初めてだ。被害者と同様の症状が、その子や孫にも見られることが背景にある。原因を究明し、必要な救済策につなげる上で、実態調査を行う意義は大きい。

カネミ油症は、カネミ倉庫製の米ぬか油に混入したポリ塩化ビフェニールやダイオキシン類が原因で、油を口にした人に健康被害を及ぼした。

被害者は約1万4000人に上るとされ、激しい皮膚炎をはじめ、全身の倦怠感や手足のしびれ、鼻血、せき・たんなど、その症状は多岐にわたる。さらに世代を超えて影響が広がっている懸念がある。

カネミ油症について公明党は、被害者の訴えを政治に届け続けている。

2001年には、当時の坂口力厚労相(現・党特別顧問)と連携、ダイオキシン類が原因であると国が認め、未認定だった患者の油症認定に道を開いた。12年には被害者への支援金給付などを柱とする救済法の実現を推進した。

今回の厚労省による調査も、被害者団体の要望を公明党が後押ししたものである。

19年6月、党油症対策プロジェクトチームの江田康幸座長(衆院議員)と坂口特別顧問が、被害者団体と次世代の健康状態などについて意見交換。昨年12月、被害者団体が山本博司厚労副大臣(公明党)に対し、次世代の健康実態を調べるよう要望した際にも同席し、政府に積極的な取り組みを促した。

厚労省の調査は、被害者のうち救済制度の対象となった認定患者の子どもらに行われる。ただ課題もある。認定患者らの協力を得ることだ。

油症被害者は、体調が安定しないために仕事に就けなかったり、女性は子どもを産むことを否定されるなど、偏見と差別の中で生きてきた。そのため、被害者本人が子や孫に油症であることを伝えないケースが少なくないという。

実際に調査する際には、こうした被害者の心情に寄り添った、きめ細かい配慮が必要だ。被害者団体と十分に連携を取りながら進めてほしい。

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