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2018年11月2日

全普通教室へエアコン設置

電気代 来年度から支援 
石田政調会長 体育館にも必要 
衆院予算委で公明に政府表明

質問する石田政調会長=1日 衆院予算委

衆院予算委員会は1日、安倍晋三首相と全閣僚が出席して2018年度補正予算案に関する基本的質疑を行い、公明党から石田祝稔政務調査会長が質問した。石田氏は、今夏の猛暑を踏まえ、防災・減災対策の観点からも学校施設へのエアコン設置の重要性を指摘。来年10月の消費税率10%への引き上げの影響緩和策や、外国人材の受け入れ拡大、外交問題などについても質問した。

学校施設へのエアコン設置について石田氏は、補助金が補正予算案に計上された意義を強調。柴山昌彦文部科学相は「未設置の公立小中学校の普通教室、約17万教室に行う前提で算出している」と述べ、全ての普通教室への設置に向けた予算措置であることを説明した。

また石田氏は、エアコン設置後の電気代や維持費に関して、自治体支援を訴えた。石田真敏総務相は、財政措置を講じる観点から、電気代を調査中であるとして「結果を踏まえ適切に措置したい」と述べた。

さらに、石田氏は、災害時に避難所となる体育館にもエアコンを設置する必要性を訴えた。柴山文科相は「補正予算は普通教室への設置を最優先としている。その上で、体育館などへの設置は、執行状況を勘案しつつ、各自治体からの要望も踏まえ、状況を見極めて対応したい」と応じた。

外国人材の就労拡大に向けて石田氏は、新たな在留資格を創設する意義をただした。安倍首相は「人手不足の状況は深刻な問題。生産性の向上や国内の人材確保のための取り組みを行ってもなお、労働力が不足する分野に限り、新しい在留資格を設ける」と答えた。

これを受け石田氏は「いい人材は世界中で奪い合いになっている。選ばれる国になるのが大事だ」と訴え、移民政策との違いを質問。安倍首相は、一定の専門性や技能を持つ外国人を期限付きで受け入れる考えを示し、「移民政策とは、はっきりと異なる」と語った。

一方、石田氏は、新日鉄住金に韓国人元徴用工への賠償を命じた韓国最高裁判決に対する政府の見解を求めた。安倍首相は「1965年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決したもの」と力説。「国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れて毅然と対応していく」と述べた。

消費税10%への対策 「給付つき控除」は不適切
痛税感緩和の実感なし、所得・資産の把握が困難
首相が答弁

1日の衆院予算委員会で安倍晋三首相は、石田祝稔政務調査会長への答弁で、消費税率10%への引き上げの対応に関して、軽減税率の利点を強調。給付つき税額控除については「消費税引き上げに伴う低所得者対策として実施することはない」と明言した。

安倍首相は税率引き上げに伴う低所得者対策として、軽減税率とともに、給付つき税額控除などが検討された経緯に言及。軽減税率の実施を決定し、同控除を採用しなかった理由について、「消費税の負担が直接軽減されず、消費者にとって痛税感の緩和の実感につながらない」との見解を示した。

さらに、「所得や資産の把握が難しいという大きな問題がある」と述べ、同控除を公平・公正に運用するための前提条件を満たせないことを指摘した。

軽減税率の利点として、「給付つき税額控除とは異なり、ほぼ全ての人が毎日購入する飲食料品などの税率を8%に据え置くことで、買い物の都度、痛税感の緩和を実感できる」と力説。「消費税の逆進性を緩和できることや、低所得者に配慮する観点から実施することにした」と述べた。

衆院予算委 石田政調会長の質疑(要旨)

消費税率引き上げの影響緩和策などについて質問する石田氏(左側)=1日 衆院第1委員室

1日の衆院予算委員会で、公明党の石田祝稔政務調査会長が安倍晋三首相らに対して行った質疑(要旨)は次の通り。

日本外交

首相「日中新時代 切り開く」

石田祝稔氏 10月30日、韓国大法院(最高裁)で日本企業に対して、(韓国人元徴用工への損害賠償を確定する)判決が出た。1965年の日韓請求権協定で終わっている話だと思う。今後の対応は。

安倍晋三首相 今回の判決は、国際法に反し、あり得ない判断。政府として、国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れて毅然と対応していく。

石田 今年は、党創立者の池田大作創価学会名誉会長が日中国交正常化提言を行って50年、また日中平和友好条約締結40年という記念すべき年だ。安倍首相は中国に7年ぶりに公式訪問したが、その成果は。

首相 今回の訪中では、李克強首相や習近平国家主席と率直な意見交換をすることができた。習主席の訪日については、改めて歓迎する旨を伝え、「真剣に検討したい」との応答があった。首脳同士の相互訪問を通じて、日中関係の新しい時代を切り開いていきたい。

石田 TPP11(環太平洋連携協定)が12月30日に発効する。6カ国で国内手続きが終わっているが、残り5カ国が残っている。さらに米国がどうするかなど、今後の見通しは。

茂木敏充経済財政担当相 できるだけ早く手続きが終わるよう、引き続き働き掛けたい。世界で保護主義が広がる中、(TPPのような)21世紀型の新しいルールを世界に広げる動きを主導したい。米国については、これからTAG(物品貿易協定)締結に向けた交渉などを行っていけば、TPP復帰へプラスに転じるだろう。

外国人の就労拡大

多文化共生の観点で 新在留資格 日本が選ばれる制度に

石田 今回、新しい在留資格を設けて外国人材の受け入れを拡大することを、首相が表明している。なぜ、外国人材の受け入れを拡大するのか。

首相 アベノミクスの推進により、経済の好循環が確実に回りつつある中で、有効求人倍率は44年ぶりの高さになった。一方で、少子高齢化によって労働者になり得る生産年齢人口(15~64歳)は、毎年減少しており、人手不足の現状は深刻な問題となっている。対応は、まさに待ったなし。生産性の向上や国内の人材確保のための取り組みを行っても、なお労働力が不足している分野に限り、新しい在留資格を設けることで対応する。

石田 生産年齢人口が何百万人と減っている中で、わが国の経済成長をどう確保していくか。

女性の就業率は米国を超えており、これがずっと伸びることは考えづらい。今回、しっかり制度を作り、日本に来て活躍してもらうのが大事だ。

今、良い人材は世界中で奪い合いになっている。わが国が、外国人に選ばれる国になるというのが大事で、それが日本人にとっても良い国になる。

多文化共生社会という観点から進めるべきだと思うが、新しい在留資格を設ける上で、一部から「移民政策ではないか」と言われている。首相の見解は。

首相 移民政策という概念は多岐的ではあると思うが、政府としては一定規模の外国人や、その家族を、期限を設けずに受け入れることで国家を維持していくという政策は考えていない。

新たな受け入れ制度は、深刻な人手不足に対応するため、外国人材の受け入れが真に必要だという分野に限り、一定の専門性を有する外国人を期限付きで受け入れていく。移民政策とははっきり異なるということを断言したい。

石田 入国してくる外国人は、労働者ということで国内労働法制の対象となるのか。

根本匠厚生労働相 国籍にかかわらず、事業主に雇用されている労働者であれば、労働基準法や最低賃金法など、日本人労働者と同様に法律が適用され、労災保険法の補償対象となる。

学校エアコン

来夏までに全国の教室へ 総務相 電気代、交付税で措置を検討

石田 学校施設のエアコン設置には今回、822億円が(設置補助費として)盛り込まれるなど、補正予算案で重点が置かれている。エアコンの設置費用は積算し、それに基づいて国が補助をすることになるが、大本の工事費はどの程度で、どのような積算になっているか。

柴山昌彦文部科学相 設置する建物の状況によるが、1教室当たりの設置費用は約150万円程度となる。今回の補正予算案に計上された臨時特例交付金で補助する場合、補助率は3分の1であり、1教室当たり約50万円程度の補助になる。800億円強の予算は、未設置の公立小中学校の普通教室、約17万教室に行う前提で算出している。

石田 沖縄から北海道まで平均気温がそれぞれ異なる。南の方では(エアコンの)能力が高いものが必要ということも当然ある。自治体と連携し、来年夏に間に合わせようとする補正予算なので、その思いが全国の児童・生徒に行き渡るように、ぜひお願いしたい。

設置後の電気代はどうなるか。設置したが「電気代がかかるからスイッチを入れるな」となると本末転倒だ。いわゆるランニングコスト(運用経費)、光熱費やメンテナンス費をどう見るか。

文科相 文科省としては、まず学校において適切な室内環境の確保と、同時に省エネが図られるように指導・啓発に取り組みつつ、学校施設のランニングコストの削減に努めたい。

石田真敏総務相 公立小中学校の学校運営に要する経費は、光熱水費を含め普通交付税で措置している。冷房施設の電気代については、設置率が低かったので、これまでは光熱水費に積算されていなかった。今回の補正予算案に計上された冷房設備対応臨時特例交付金を踏まえ、2019年度より普通交付税での措置を検討している。

石田 災害時に避難所となる学校体育館へのエアコン設置もお願いしたい。避難所に人がたくさん集まると温度が上がる。体調が悪くなる人も出るかもしれない。避難所となる体育館へのエアコン設置をどう考えるか。

文科相 補正予算案では、まずは児童の熱中症を予防する見地から、長時間を過ごす普通教室への設置を最優先としている。その上で、体育館等への空調設置については、各自治体からの要望を踏まえ、状況を見極めて対応したい。

ブロック塀の安全

通学路、避難路の対策必要

石田 6月の大阪北部地震で学校施設のブロック塀が倒壊し、小学校の女子児童が亡くなる大変、痛ましい事故があった。学校施設もそうだが、学校に通う道中はどうか。私が、ある学校の通学路を歩いてみたところ、民家で非常に高いブロック塀を築いている所があった。

通学路は、そこを通るように言われているため、いや応なく通る。その時に高く築かれたブロック塀は、地震などを考えると非常に危ないのではないか。子どもが通学する道中や避難路の安全もしっかり考える必要がある。

石井啓一国土交通相 ブロック塀の安全対策は喫緊の課題と認識している。国交省ではこれまで、塀の所有者等に向けた安全点検のチェックポイントを公表した。さらに今後の対策として、通学路や避難路の沿道にあるブロック塀に、建築物と同様に耐震診断を義務付けることができるよう、耐震改修促進法の政令等の改正に向けてパブリックコメント(意見公募)を実施しているところだ。

併せてブロック塀の耐震診断や、撤去する場合の費用に対する支援も、19年度予算の概算要求に盛り込んでいる。今後も安全対策について、関係業界や地方公共団体と連携して対応する。

消費税率引き上げ

軽減税率で逆進性緩和 首相 施策総動員で影響防ぐ

石田 安倍首相は、来年10月に消費税率を10%に引き上げると言った。公明党は以前から軽減税率制度の実施を主張してきたが、準備状況について聞く。

麻生太郎財務相 軽減税率の適用対象となる個別事例のQ&Aを公表するほか、事業者向け説明会を2万9000回ほど開催し、参加者は83万人と聞いている。引き続き必要な措置を行って軽減税率の円滑な実施に向けて対応したい。

石田 参院代表質問で山口那津男代表がプレミアム付き商品券を提案した。商店街振興の観点からも有効な案ではないか。

首相 前回の3%引き上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員して経済に影響を及ぼさないように全力で対応したい。

石田 軽減税率に代わるものはあるのか。

首相 給付つき税額控除は、消費税率引き上げに伴う低所得者への配慮の観点から検討課題の一つだった。低所得者に焦点を絞って支援できる利点はあるものの、消費税の負担が直接軽減されるものではなく、消費者にとって痛税感の緩和の実感につながらない。所得や資産の把握が難しいという大きな問題もある。

他方、軽減税率制度は、ほぼ全ての人が毎日購入する飲食料品などの税率を8%に据え置くことで、買い物の都度、痛税感の緩和を実感できるとともに、低所得者ほど収入に占める消費税負担の割合が高いという「逆進性」を緩和できることから、低所得者に配慮する観点から実施することにした。給付つき税額控除は、消費税率引き上げに伴う低所得者対策として実施することはない。

石田 産業としての裾野が広い住宅や自動車にも影響が及ぶ可能性がある。早期に政策の方向性を決めて周知することが大事だ。

首相 自動車や住宅といった大型耐久消費財については、来年10月1日以降の購入などにメリットが出るように税制や予算措置を講ずる。具体的な内容は予算編成の過程で検討する。

石田 価格表示について、小売り業界から(税込み価格の)総額表示でやったら売り上げが大きく落ち込んだという話を聞いた。

首相 価格転嫁対策の一環として、総額表示を使用しない特例を設けている。21年3月末が期限だが、消費者利便の観点や事業者の価格転嫁の状況を踏まえつつ検討したい。

石田 公明党が行った「100万人訪問・調査」運動で、74%の人が子育てについて経済的な負担が不安であると答えた。

首相 消費税率引き上げの半分を子どもたちや子育て世代に投資する。来年10月から幼児教育無償化、再来年からは真に必要な子どもに対する高等教育の無償化を実施する。

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