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2021年1月21日

コラム「北斗七星」

新しい医療機器が開発されるたび、救える命は増える。血液中の酸素の取り込み具合(酸素飽和度)を簡単に測れる「パルスオキシメーター」も、その一つ◆洗濯ばさみのようなセンサーで指先を挟み、LED(発光ダイオード)の光を当て、指を透過する光によって、血液中の酸素飽和度と脈拍数を測る。採血せずに命に直結する重要な指標を測定でき、新型コロナ感染症でも患者の病状把握やホテル・自宅療養で活用されている◆パルスオキシメーターの原理を発明したのは日本光電工業の技術者、青柳卓雄さん。50年ほど前、心臓の動脈血を測る装置で、動脈のドクドクという拍動(パルス)の影響を取り除く改良を進めていた。研究中、邪魔に思えた拍動自体が血液の情報を持つことに気付き、拍動を利用して酸素飽和度を測定することを考案した。マイナスをプラスに転じる発想だった◆その後、パルスオキシメーターは、麻酔中の酸素不足による医療事故が多発した米国で、LEDなどの新技術によって小型化され、急速に普及。世界中の医療現場で欠かせないものになった◆青柳さんは昨年4月に84歳で逝去したが、晩年まで性能改善と後進の育成に力を注いだ。役に立つ医療機器を作るという信念を貫いた青柳さんや開発を続ける技術者の姿は、コロナ禍克服への力をくれる。(光)

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