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2021年1月15日

【主張】受診控え 持病悪化や重病発見の遅れ招く

新型コロナウイルスの感染を恐れ、医療機関を受診することを控えるケースが増えている。

厚生労働省は、過度な「受診控え」は持病の悪化や重大疾患の発見の遅れなど、健康上のリスクを高める可能性があると警鐘を鳴らしている。コロナ下でも必要な診療を受けることが重要だ。

日本医師会の調査では、昨年4月から8月までの小児科の外来患者が前年同期比で3割以上減少し、耳鼻咽喉科もそれに次ぐ水準で減った。日本私立歯科大学協会の調査では、一般患者の6割以上が受診を控えたいと答えた。

健診など健康状態のチェックで医療機関を訪れる人も減っている。日本対がん協会の調査では、2020年度のがん検診の受診者は例年に比べて3割以上減少する見込みだ。人間ドックの受診者が3割減っているとの調査もある。

いずれも新型コロナの感染拡大の影響とみられている。不要不急の外出自粛が求められていることも背景にあろう。しかし、「受診控え」のデメリットにも目を向ける必要がある。

特に、乳幼児は予防接種のタイミングを逃すと免疫の獲得が遅れる。また、初期のがんは大半が無症状であり、早期発見・治療には、定期的な検診が欠かせない。持病の悪化により新型コロナなどウイルスへの抵抗力が低下するとの指摘もある。

院内感染が不安な場合は、感染防止対策を徹底する医療機関にのみ発行される「安心マーク」を確認するのも一つの手だ。院内に掲示されているほか、日本医師会のホームページに医療機関名が掲載されている。現在、コロナ禍の特例措置として初診から利用できるオンライン診療も積極的に活用したい。

また、医療機関の受け入れ体制が逼迫しているため、通常診療は受けられないとの誤解もある。しかし、新型コロナ患者に対応しているのは一部の指定医療機関であり、むしろ普通の病院は「受診控え」によって経営に打撃を受けている。

国や自治体は、予防接種や健診の必要性を周知し、国民が健康維持に対する意識を高められるよう努めてほしい。

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