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【主張】大学入試本番 コロナ下で臨む受験生にエールを
大学入試センター試験に代わる初の「大学入学共通テスト」が明後16日から始まり、大学入試シーズンが本格的に到来する。
全ての受験生が、これまでの勉強の成果を存分に発揮できるようエールを送りたい。
気の毒でならないのは、新型コロナウイルス感染拡大の中で試験に臨むことだ。
緊急事態宣言の対象地域は東京、神奈川、千葉、埼玉の4都県に加え、きょう14日からは栃木、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡の7府県にも広がった。
こうした中、共通テストは予定通り実施される。各大学が行う一般選抜や個別学力検査についても政府は、感染防止策の徹底や選抜方法の工夫により適切に実施するよう要請し、追試験など受験生が感染した場合の受験機会の確保を求めている。
かつてない事態に見舞われて入試シーズンを迎えるが、全ての試験を混乱なく終えることが重要だ。
約53万人が出願し、866大学が入試に利用する共通テストは、コロナ禍を踏まえて三つの日程が用意された。
第1日程は16、17日で出願者の大半が受験する。第2日程は、コロナ禍で学習の遅れが生じたと学校が認めた現役生と、第1日程を体調不良などで受けられなかった受験生を対象に30、31日に設定。第2日程を受けられなかった場合の特例追試日は2月13、14日に設けられている。
共通テスト中に体調不良を訴えた受験生については、試験を中断し、後日、科目単位で追試験を受けることを認める。濃厚接触者と認定された場合は、自治体のPCR検査で陰性となったなどの条件付きで別室での受験を可能としている。
さらに2月は私大の一般入試が本格化し、2月25日には国公立大学の2次試験前期日程も始まる。大学によっては追試験を設けるなど柔軟に取り組むところもある。大学はじめ関係機関は丁寧な情報発信に努め、受験生が安心して入試に挑める環境づくりに知恵を絞ることが不可欠だ。
寒さが一段と厳しくなっている。受験生は健康管理に努め、試験に全力で取り組み、コロナ禍を乗り越えて合格を勝ち取ってほしい。