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2018年10月23日

【主張】地方創生と大学 新たな交付金制度の効果に期待

魅力ある大学づくりを通して地方創生を前に進めたい。

今年度予算に盛り込まれた「地方大学・地域産業創生交付金」の対象に7件の事業が選ばれた。

この交付金は、今年5月に成立した地方大学振興法に基づいて創設されたもので、地方の大学が自治体や地元企業などと連携して産業の振興や人材育成を図る取り組みを支援することが目的。昨年11月の衆院予算員会で公明党の竹内譲氏が実現を訴えていた。

今回、交付対象に決まったのは、地場産業である医薬品分野で産官学の連携を進める富山大学などの事業や、島根大学がめざす先端金属素材の開発などで、いずれも研究の独自性や地域の強みを生かした点が評価された。

1件当たり最大7億円の交付金が原則5年間、申請者である自治体に支給される。各地の取り組みを力強く後押しすることを期待したい。

今回の交付金制度の創設に関して強調しておきたいのは、地方創生を進める上で、東京一極集中をどう是正するかが大きな課題になっているということだ。

15歳以上の就業者数は、2015年までの15年間に、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県からなる東京圏で約160万人増加する一方、東京圏以外の地方では約228万人減少している。仕事が少ないことが労働力の流出を招き、地域の衰退を一層加速させるという悪循環に陥っているのだ。

こうした流れに歯止めをかけるには、人材の育成から就業機会の確保に至るまで一貫した取り組みが重要となる。その意味で、地方大学の魅力を高めることにより若い人材を集め、研究成果を地域振興につなげる今回の交付金の意義は大きいと言えよう。

ただ、法成立から短期間だったこともあってか、今年度の申請は16件にとどまり、私立大学の参加も少なかった。政府の「まち・ひと・しごと創生本部」では来年度以降も新規募集を行いたいとしている。今後、応募する自治体が増えていくことを望みたい。

申請に必要な事業計画は自治体が主導で作成する。首長のリーダーシップにより、地方創生の新たなツールの活用をめざしてほしい。

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