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新型コロナ そこが知りたい!
マスクの効果
微細な飛沫 7割減らす
隙間なく、適切な使用が肝心
新型コロナウイルスが猛威を振るう中、主な感染源の一つである飛沫による感染を防ぐためにマスクの着用が強く推奨されています。最近の研究では、飛沫を出す側と吸い込む側のマスクの着用状況や素材によって、防御効果に大きな違いが生まれることが明らかになっています。マスクについて正しく理解し、適切に使用することが肝心です。
では、マスクは、どの程度、効果があるのでしょうか。スーパーコンピューター「富岳」によるマスク着用の効果検証では、不織布マスクなら大きな飛沫は、ほぼ100%、「マイクロ飛沫」「エアロゾル」と呼ばれる1000分の5ミリ以下の微細な飛沫でも、およそ70%の飛沫の飛散を防げると示されました。
この微細な飛沫は空気中を漂いやすい性質があります。この飛散による感染を防ぐため、換気や3密の回避などによって漂いにくくすることも重要です。
また、東京大学医科学研究所の研究グループが、実際に新型コロナウイルスを使って実施した実験では、飛沫を吸い込む側だけがマスクをした場合でも、布マスクなら17%、サージカルマスク(不織布マスク)なら47%、医療者用のN95マスクなら79%の吸い込みを抑えられました。さらに、飛沫を出す側、吸い込む側の両方がマスクをした場合、布や不織布マスクでも、飛沫の吸い込みを相乗的に減少させることができました。
一方、素材の違いに着目した別の研究では、ウレタンや布よりも、不織布マスクの方が一般的に性能が良いことを確認。ただ、不織布マスクにも性能差はあるとの結果も出ています。
マスクの正しい着用もポイントです。着用前は手洗いをし、隙間をふさいで、マスクを顔にしっかりとフィットさせましょう。