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新型コロナ 都の専用病院が始動
公明、強力に推進
東京・府中市
東京都は16日、新型コロナウイルス患者を専門的に受け入れる「新型コロナウイルス感染症専用医療施設」(府中市)を開設した。中等・軽症者向けの施設で、都内のコロナ対応専用施設は東海大学医学部付属東京病院(東京・渋谷)に次いで二つ目となる。同施設の開設に向けては、都議会公明党(東村邦浩幹事長)が強力に推進してきた。
急増する中等・軽症患者に対応
都の専用施設は、5月まで重症心身障がい児(者)が入所していた旧都立府中療育センターを改修。隣接する都立多摩総合医療センターが外来診療に当たり、専用施設はその入院病棟としての位置付けだ。
専用施設は5階建て。このうち、2~4階で入院患者を受け入れる。入院の対象は中等症と軽症の患者で、日本語や英語が話せない外国人のほか介護が必要な人も対応する。
順次、100床まで運用可能
感染対策には十分に配慮した仕組みを備えている。安全な医療体制を確保するため、4階の2病棟32床の運用からスタートする。総合医療センターとの連携や病棟内の作業状況を確認しながら、順次、100床まで拡大する予定だ。
病室にはウイルスが外に出ないよう室内の気圧を抑えられる陰圧装置を設置。看護師らの感染を防ぐためにナースステーションの気圧を高め、病室側の空気が入らない構造にした。
タブレットほどの大きさの画面を搭載し、遠隔で会話や周囲の状況確認ができるロボットを各病棟に1台導入したほか、病室や通路にはカメラを配備。看護師らが必要以上に出入りしないで済む工夫も施されている。
病棟は、感染の危険性がある場所と安全な場所を区分けした「ゾーニング」も徹底し、院内感染を防ぐ。日中は医師3人が常駐し、1病棟につき看護師8~10人で対応する。患者が重症化した場合は、総合医療センターに搬送することにしている。
多摩総合医療センターの樫山鉄矢副院長は、「医療が逼迫している中、結果的に時宜を得た開設になった。他の医療機関の負担を軽減できれば」と話す。
さらなる体制整備へ都議が現地視察
専用病院の病室を視察する都議会公明党の(左から)古城将夫、谷村孝彦、細田勇、東村、小磯善彦、松葉多美子の各議員=15日 東京・府中市
開設に先立つ15日には、新型コロナ専用病院の開設を強力に推進してきた都議会公明党が専用病院を視察した。
一行は、感染防止策を徹底した病室やナースステーションの様子を見て回った後、改修によって新しく整備された患者用シャワー室やトイレも確認した。総合医療センターの小坂智恵子看護部長は、陽性患者を受け入れる際、感染防護具を取り付けた車イスやストレッチャーを使って搬送を行うなど、病院内での運営について説明した。
視察後、東村幹事長は、「今後、医師や看護師など、医療従事者の体制も整えていきたい」と語った。
都議会公明党は、3、4月に都内の病院でクラスター(感染者集団)が発生した状況や、感染者が増えていることを踏まえ、5月1日、小池百合子知事に対し専用病院の開設を盛り込んだ緊急提言を申し入れた。6月の定例会代表質問でも、「重症者の病床を圧迫しない体制づくりを早急に進めるべきだ」と訴え、小池知事から「準備を開始する」との答弁を引き出していた。
医療は逼迫、心強い援軍
東京都医師会 猪口正孝 副会長
都内では新型コロナ患者を受け入れる医療体制は逼迫しており、専用病院の開設は“援軍”になる。感染者を受け入れている一般病院にとっても、急増している中等、軽症患者を専門的に診る病院ができたことは心強いはずだ。
認知症や外国人の患者など、受け入れが困難だった人も対象に含まれることも良かった。そうした患者の受け入れ先が、なかなか見つからない現状がある。
32床からのスタートだが、なるべく早く100床へ体制を拡充してもらいたい。
専門的に感染者を受け入れることから、医療体制の練度が上がり、良い治療実績を残すことができると期待している。今後は、専用病院としてのノウハウを身に付け、運営方法を検討していくことで、将来的に大きなものに育てていってほしい。










