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【主張】業種別ユーストーク コロナ禍の影響、若者に聴く
公明党青年委員会は11月下旬から、若者と公明議員の懇談会「ユーストークミーティング」を業種別に実施している。
長期化する新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、働く若い世代を対象に業種ごとのニーズを的確につかむ狙いがある。実効性の高い支援策の実現につなげたい。
コロナ禍の打撃に対する支援策の中には、売り上げが半減した事業者に手当てする「持続化給付金」のように、業種を問わず幅広く利用できるものがある。
一方で、例えば、受注減が懸念されるなど先行きが見えにくい建設業と、日々感染リスクに直面する医療や介護分野では状況が異なるため、それぞれの実情に応じた、きめ細かい手だてを講じるには、業種ごとに現場の声を聴くことが欠かせない。
11月24日に開催された文化芸術分野で働く若者を対象にしたユーストークでは、参加者の画家が、オンラインで作品を公開しても「筆の質感などが伝わりづらい」と指摘。直接、作品を目にする機会の確保が重要として、コロナ禍における“新しい鑑賞様式”への支援の必要性を提起した。
こうした当事者ならではの具体的な意見を耳にすることができる点に、業種別ユーストークの特長があると言えよう。
開催方法にも注目したい。今回は、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式となっている。
対面には、参加者同士が気軽に発言でき、議論が深まりやすい利点がある。オンラインは、新型コロナの感染防止に加え、参加者の居住地や会場の都合に左右されないことがメリットだ。ハイブリッド形式は双方の利点を生かした柔軟な開催方法であり、ユーストークに限らず党全体の取り組みでも活用したい。
ユーストークは、これまでも若者の声を政治に届けてきた。
最近では、地方自治体による奨学金返済支援制度の創設を後押ししたり、コロナ禍で待機となったJICA(国際協力機構)海外協力隊の隊員への生活支援につながった。
若者の思いを議員が受け止め社会を共に動かしていく取り組みを今後も進めたい。