公明党公明党

公明党トップ / ニュース / p13049

ニュース

2018年10月11日

【主張】産後うつ 孤立させない体制、一層強化を

子宝に恵まれたと喜んでいたはずが、妊娠中や出産後に不安や悩みに襲われ、誰にも相談できないまま1人で苦しみ続ける――。こうした女性に救いの手を差し伸べたい。

妊娠中または出産後1年未満に自殺した女性が、2015~16年の2年間で102人に上ったとの調査結果を、国立成育医療研究センターなどでつくる厚生労働省の研究班が公表した。全国的な妊産婦の自殺数が判明したのは初めてである。

注目すべきは、大半が出産後だったことだ。大きな要因として、「産後うつ」が考えられている。

産後うつは、育児への不安や生活環境の変化に伴うストレス、出産後のホルモンバランスの変化などによって起きるとされ、出産した母親の約1割が発症するという。

核家族化や地域社会との関わりの希薄化なども関係していると指摘される。頼りになる相談相手が身近におらず、夫のサポートも得にくい中で、次第に追い詰められていく母親は少なくない。

幼子を抱えて孤立しがちな母親からの“SOS”をしっかりとキャッチし、心身両面から支えていく体制づくりを急ぐ必要がある。

国も具体的な取り組みを進めている。その一つが、助産師のいる施設で宿泊や日帰りでの育児相談が受けられる「産後ケア」事業だ。公明党の推進により、今年度予算に520市区町村分の実施費用が盛り込まれた。

育児の悩みを聞いてもらえるだけでも母親にとっては心強く感じるのではないか。産後うつの予防や重症化の防止に役立つことが期待される。

ただ、自分から「助けてほしい」と訴えることができる母親は少ないだろう。関係機関が積極的に関わっていくことが大切だ。保健師らが赤ちゃんがいる世帯を訪問し、母親の情報を行政や医療機関で共有、場合によっては精神科への受診につなげるなどサポート体制を充実させている自治体もある。

子育て中の母親に対する思いやりを社会全体で育むことも忘れてはならない。何気ない手助けや言葉だけでも救いになろう。「私は一人ではない」との思いが心の支えになることを強調しておきたい。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア