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2020年11月20日

コラム「北斗七星」

「互いに向き合い耳を傾け、意見の異なる相手を敵のように扱うのはやめよう」。米大統領選の当選を確実にした民主党のバイデン氏は勝利演説で、トランプ支持者らに融和を呼び掛けた。しかし、社会を覆う分断の修復は容易ではないとの見方が強い◆最近、米国の識者で「バブル」という言葉を遣う人がいる。“バブル経済”のそれではなく、「フィルター・バブル」という現象のことだ。自分にとって不都合な情報を遮断して、同じ意見を持つ人たちと気泡(バブル)のような狭い社会に分離していくことを指す◆似た者同士が集まる居心地のよいバブルの中にとどまり、自分と異なる観点に接する機会が少ない人が米国では増えており、社会の連帯を形成する上で大きな障がいになっていると指摘されている◆社会学の祖デュルケームは、近代社会は、同じ世界観を共有することで結びついていた部族社会と違い、「諸個人が異なったことをやっているがゆえに、相互の依存が可能になり必要になって連帯が生ずる」(大澤真幸著『社会学史』)と考えた◆つまり個人が互いに異なっていればいるほど社会的な連帯を要するのだ。自分や類似した集団のみに関心を集中させて他者と連携しなくなる傾向はやはり好ましくない。米国の特殊な事情と高をくくれない問題である。(中)

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