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2020年10月30日

公民館に“学習室”

児童・生徒へ10施設開設 
休日、図書館の混雑を解消 
公明市議が母親の声から提案 
愛知・春日井市

愛知県春日井市は公民館などの空き室を、子どもたちの学習室「スタディルーム」として7月から休日に無料開放しており、利用している子どもたちや保護者から喜びの声が上がっている。これまでに市は図書館の学習室を学びの場として用意しているが、休日は満席で利用できない子どもが多くいた。「公民館を開放してほしい」との母親の声を聞いた公明党の田口佳子、小林宣子の両市議が議会などで提案していた。

鷹来公民館で勉強している子どもたちを見守る(右から)田口、小林の両市議

家庭の事情で自宅では勉強しづらい子どもにとって図書館の学習室は貴重な場所だ。市図書館の学習室は48席。現在は新型コロナの感染拡大防止のため24席に限定されている。学校が休みの日は混雑し、開館30分前の8時30分から整理券を配るほどで、利用できない子どもたちが多くいた。

「スタディルーム」は、地域の集会施設「ふれあいセンター」と公民館を含む10施設で開設。土曜日と日曜日、祝日(月曜日以外)、夏休み・冬休みなどの長期休暇に利用できる。時間は基本的に午前9時から午後5時までで、市内在住・在学の小学生、中学生、高校生が対象。

各ルームの定員は18~90人。公民館などは市内各所にあるため、子どもたちは自宅に近い場所で学べ、親も安心だ。各施設は新型コロナ対策として、入り口に消毒液を常備。数時間毎に室内の換気・見回りを職員が行っている。

鷹来公民館のルーム黒板に書いてあったお礼の言葉

このうち、鷹来公民館のスタディルームでは、黒板に「ありがとうございます(この場所を設けてくれて)」と子どもからのお礼の言葉が書かれていた。利用者の一人である高校生は「静かな場所で勉強できるのでうれしい。場所取りのために朝早くから図書館に行く必要がなくなった」と言う。岩田雪子館長は「子どもたちが喜んでくれていることが最大にうれしい」と話す。

スタディルーム開設のきっかけをつくったのは、3人の子を持つ求广川比登美さん。昨年、田口市議に「公民館などのロビーにある小さい机で勉強している子どももいる。小牧市で公民館を学習室として開放している。春日井市でもできないか」と要望した。田口、小林両市議は、問題意識を共有し、市内を調査すると、大型商業施設のフードコートで勉強している子どももいた。

両議員は市の文化スポーツ部や地元の公民館長らに公民館などを学習の場として開放するよう提案。昨年12月の議会質問では、小林市議が開放するよう、重ねて求めた。

スタディルームの開設について求广川さんは「子どもたちが安心して勉強できる場所ができて、うれしい」と喜んでいた。

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