公明党公明党

公明党トップ / ニュース / p12690

ニュース

2018年10月6日

残されたコメ、収穫を代行 

北海道地震1カ月
被災農家の思い引き継ぐ 
地域の“絆”で復興誓う公明議員も後押し
厚真町

JA関係者から営農再開に向けて要望を受ける(右から)工藤、東の両町議=4日 北海道厚真町

富里地区で進む収穫作業。むき出しになった山肌が被害の大きさを物語る=4日 北海道厚真町

秋風に揺れる黄金色の稲穂。コンバインの軽快なエンジン音が辺りに響く。だが、のどかな田園風景も、今年は違う。むき出しになった山肌や田んぼに流れ込んだ土砂が、被害の大きさを物語る。富里地区で稲刈りに汗を流す荒井文明さんは、「今年は諦めようかとも考えた。今は収穫できるだけで、ありがたい」と複雑な胸の内を明かした。

先月6日に発生した「北海道胆振東部地震」で最大震度7を観測した厚真町。町内では、各地で土砂崩れが発生し、36人の尊い命が失われた。そのほとんどがコメ農家だった。「あるじを失った田んぼを何とかしたい。1年間、手塩にかけた水田を無駄にすることはできない」。地元の「とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)」は、秋永徹・代表理事組合長を中心に、すぐさま立ち上がった。

特に被害の大きかった高丘、吉野、幌内、富里の4地区では、全体の水田作付面積282ヘクタールのうち、約50ヘクタールが被害に遭った。高丘、幌内の両地区は、農道などが今も使えず、農業機械を入れられないため収穫を断念せざるを得なかった。

同JAでは、この2地区の農家に直接電話。吉野、富里の各地区で刈り取り手のいない田んぼの収穫作業を代行してもらえるよう呼び掛けたところ、4人から協力を得た。先月27日から稲刈りはスタート。今月中旬までに完了する見通しとなっている。

地域の人たちの思いに寄り添い、取り組みを後押ししたいと、近隣自治体の公明議員も奔走。東千吉・むかわ町議は、同JAで理事を務めた経験を生かし、農業の再建に向けた相談などに力を尽くす。また、工藤秀一・安平町議は、コンバインの搬入に欠かせない道路を確保するため、土砂によって寸断された道道の復旧などを粘り強く求めてきた。

同JA関係者は、「本格的な営農再開までには、まだまだ課題が山積している。しかし、地域の絆を大切に、皆が団結して、一日も早い復興を誓っている」と前を向いた。

(北海道地震取材班)

北海道で初の最大震度7を観測し、41人が死亡、道内全域が一時停電するなど甚大な被害をもたらした地震の発生から、6日で1カ月。電気や水道などライフラインはほぼ全面復旧したものの、被害の大きかった厚真町を中心になお約460人が避難所生活を続ける。住宅の全半壊は道内10市町で約1400棟に上った。外国人が北海道観光を避けるなど、地震後の風評被害も深刻だ。9月末時点で、ホテルなどの予約キャンセルは延べ約114万人、観光消費への影響額は約356億円に上っている。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア