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2020年11月1日

臨時国会 政権合意 実現に全力

山口代表、石井幹事長の代表質問から

石井幹事長、山口代表(右)

公明党の山口那津男代表、石井啓一幹事長は10月29、30の両日、衆参両院の本会議で菅義偉首相の所信表明演説に対する代表質問を行いました。菅政権発足に際して交わした自民、公明両党の連立政権合意の実現に向けて公明党が訴えた主な主張と、識者の声を紹介します。

新型コロナ対策
全国民にワクチン早く
GoToの期間延長を主張

新型コロナウイルス対策について山口代表は、「安全で有効なワクチンを一日も早く、全ての国民に提供できるよう最重要課題として取り組んでもらいたい」と要請。菅首相は来年前半までに全国民にワクチンを提供したいと述べ、「国内外を問わず精力的に、企業との交渉を重ねるとともに、研究開発への支援を行っている」と応じました。

また山口代表は、世界規模で広がる感染拡大を防ぐには、途上国への支援が不可欠だと主張。ワクチンを幅広く供給する国際枠組み「COVAXファシリティ」への参加を公明党が政府に強く求めた結果、日本が先進国の中でいち早く参加表明したことに触れ、「ワクチンの開発と公平な分配に向けて、日本が世界をけん引するリーダーシップを」と訴えました。

一方、石井幹事長は雇用調整助成金や住居確保給付金などの期間延長を求め、政府の観光支援事業「Go To トラベル」についても「来年のゴールデンウイークまで延長すべきだ」と主張。菅首相は、今後の感染状況や観光需要の回復具合、予算の執行状況なども踏まえ、検討していくと答えました。

デジタル化推進
地方の利活用へ支援を
等しく恩恵及ぶよう配慮訴え

デジタル技術を活用した地方創生などについて意見交換する山口代表(左から2人目)ら=10月4日 福島・会津若松市

山口代表は、新型コロナで甚大な影響を受けた地域経済を支えるため、「デジタル技術を駆使した『ポストコロナの地方創生』を強力に推進すべきだ」と主張。福島県会津若松市では「データは市民のもの」という理念の下、市民の理解と協力により多分野でデータを利活用する「スマートシティ」を実現していることに触れ、地方のデジタル化に向けた支援策を求めるとともに、震災復興や地方創生、分散型社会の象徴として、福島県を「デジタル化実証推進県」に位置付けるよう提案しました。

石井幹事長は、デジタル庁の創設に向けて高齢者や障がい者、外国人、生活困窮者など、あらゆる人が自由に情報を利用できるよう要請し、「誰もが使いやすく恩恵を受けられるようなデジタル化をめざすべきだ」と訴えました。また、各自治体が先行して進めている母子健康手帳アプリのような独自サービスが、国のデジタル化によって使えなくなることがないよう、現場への配慮を求めたのに対し、菅首相は「情報アクセシビリティー(利用しやすさ)の確保、先行的な自治体の取り組みに十分配慮する」と述べました。

防災・減災・復興
風水害対策を強化せよ
気象台OB活用も提案

豪雨災害の被災地を調査する党対策本部の各議員=7月18日 熊本・八代市

山口代表は7月の熊本豪雨などに言及し、「気候変動などの影響により甚大化する風水害の対策強化は喫緊の課題だ」と強調。都市部に広がる「海抜ゼロメートル地帯」での大規模広域避難などの事前防災対策は、国と地方が連携して早急に進めるべきだと訴えたのに対し、菅首相は「流域関係者が連携し、海抜ゼロメートル地帯での避難体制の構築に取り組み、水害に強い地域づくりを進めていく」と応じました。

また山口代表は、地方気象台OBなど、ローカルな気象災害情報に詳しい専門人材を生かした地域防災力の強化を提案。赤羽一嘉国土交通相(公明党)は、「全国の気象台OB・OGから気象防災アドバイザーを任命し、新たな人材ネットワークを構築する」と述べました。

防災・減災対策に関して石井幹事長は、「7月豪雨はコロナ禍で経験する初めての大規模災害だった」と指摘。分散避難や避難所の3密回避、ボランティアの受け入れなど、新たな課題を今後の対策に生かすことが重要だと訴えました。

少子化克服
不妊治療の保険適用拡大など抜本強化急げ

山口代表は、急速に進む少子化の要因の一つに経済的負担があるとして、不妊治療への保険適用拡大や、出産育児一時金の増額を要望。加えて、結婚支援や男性が産休や育休を取得しやすくするなど、「少子化対策の抜本的な強化をトータルパッケージで示す必要がある」と主張しました。これに対し菅首相は、「不妊治療への保険適用を早急に実現する」との考えを重ねて表明するとともに、年末までに少子化対策の全体像を取りまとめる考えを示しました。

一方、石井幹事長は、妊娠しても流産や死産を繰り返す「不育症」についても、検査・治療方法の確立を急ぎ、「有効性・安全性が認められたものは速やかに保険適用すべきだ」と訴えたほか、不妊治療の質の向上や相談支援など少子化対策の抜本的強化を求めました。

脱炭素社会へ
再エネを主力電源に

山口代表、石井幹事長は、脱炭素社会の構築に向け、再生可能エネルギーの主力電源化などの具体策を進めるべきだと指摘しました。

このうち山口代表は、2050年までに二酸化炭素の排出実質ゼロを表明した地方自治体や100%再エネ調達をめざす企業が増えていることを踏まえ、自治体や経済界などの具体的な取り組みを後押しするよう要請。菅首相は「あらゆる政策を総動員して地方自治体、経済界の取り組みを後押しする」と応じました。

また、石井幹事長が、地域資源を活用した再エネの地産地消を進める取り組みを支援するよう求めたのに対し、小泉進次郎環境相は福島県での温泉熱発電に触れ「エネルギーの地産地消を後押ししていく」と述べました。

識者コメント

情報弱者への視点 評価
日本大学法学部 岩崎正洋 教授

デジタル庁の創設に向けて、高齢者や障がい者など情報弱者への配慮を訴えていた点は、公明党らしいと感じました。それを掛け声で終わらせず、どう具体化していくのか。公明党には与党として政府を動かしていく姿勢が求められます。

地方自治体のデジタル化を進めるに当たっては、各地の状況はさまざまです。きめ細かな具体策を推進する上で、公明党が果たす役割は大きいと思います。

近年、デジタル化が進む中で、プライバシーの問題が議論になっています。山口代表は先進的なスマートシティ構築に取り組む福島県会津若松市の事例に触れ、「データは市民のもの」との同市の理念を紹介しました。国の方向性を決める上でも重要な問題提起です。行政サービスの向上に向けては、国民のためのデータ活用が大事になってきます。この指摘が本質的な議論につながっていく契機となることを期待します。

不育症にも言及、心強い
NPO法人Fine 松本亜樹子 理事長

新政権の目玉政策として、不妊治療への保険適用の拡大が大きく注目されていますが、この課題に公明党は長年、継続的に、真摯に取り組んでくれています。今回の代表質問も実態を踏まえた、切り込んだ質問内容でした。

特に、相談支援の充実は必須です。私たちが不妊症の当事者441人を対象に実施したアンケートでも、「カウンセリングが必要」との声が8割に上りました。治療の悩みや苦しみを配偶者にすら相談できず、一人で抱え込んでいる女性も少なくありません。心理面のサポートが全国に広がることを期待しています。

一方、妊娠しても流産や死産を繰り返す「不育症」は、まだ社会の認識が浅く、専門的な医療機関も少ない状況です。当事者からも「(不妊症支援の陰で)忘れないでほしい」との声が多数寄せられています。国政の場で取り上げていただき、心強く思います。

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