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2020年10月30日

【主張】いじめの増加 早期対応へ相談しやすい環境を

全国の小中高校と特別支援学校が2019年度に認知したいじめは61万2496件となり、過去最多を更新したことが先週、文部科学省の調査で明らかになった。心身に深刻な被害が生じるなどの「重大事態」も723件で最多だった。対策の強化を急がなければならない。

国は、これまで「いじめ防止対策推進法」の制定や、小中学校へのスクールカウンセラーの配置などを進めてきた。認知件数の増加自体は、早期発見や積極的な認知を促す取り組みが一定の効果を上げている面もあろう。

大切なことは、いじめに苦しんでいる子どもを、いかに早く見つけ、救いの手を差し伸べることができるかだ。

その役割は、まず教員が担うべきだが、日々の授業や部活動などに追われ、いじめ対策に十分注力できないとの指摘がある。教員の働き方改革や少人数学級を進めるとともに、外部人材も一層活用しながら、きめ細かく対応できる環境を整備する必要がある。

加えて強調したいのは、相談支援の重要性だ。

専門家によると、相談支援は子どもたちの不安や混乱を取り除き、消極的・否定的な態度を変える意義がある。他人に話すことで心が安定し、自分で問題点を整理して解決方法を見いだすことにもつながる。

そのためには、子どもが相談しやすい環境づくりが欠かせない。

公明党がリードし、一部自治体で試行実施されてきたSNS(会員制交流サイト)による児童生徒向けの相談事業について、文科省は来年度から全国展開する方針を示している。

今の子どもたちは、対面や電話による相談は苦手とされるだけに、LINEなど使い慣れた手段で相談できるようにすることは重要だ。

SNSを活用した相談事業では、臨床心理士などが対応する。命に関わる相談など緊急の場合は警察などと連携を取ることも想定している。実施主体は都道府県や政令市で、国は相談員の人件費などの3分の1を補助する。

いじめの芽を摘み、重大事態を回避できるよう、こうした取り組みをしっかりと進めるべきである。

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