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2020年10月30日

コラム「北斗七星」

久しぶりに、認知症グループホームで暮らす母に会えた。厚生労働省の通知に従い、介護施設の面会制限が緩和されたからだ。新型コロナの感染防止のため、外階段を3階まで上り、ベランダからビニールカーテン越しの再会となった◆開口一番、「子どもたちは?」と母。息子より孫の顔を見たがるのはいつも通り。「今日は来れないけど部活と勉強を頑張っているよ」。そう答えると、笑顔を返してくれた◆面会制限で会いたくても会えない日が長く続いた。“自分のことを忘れていないだろうか”。そんな心配を抱えた家族も少なくなかっただろう。うまく心情を表現できなくとも、認知症の本人たちもだ◆認知症だとはいえ一人の人間であり、「昨日まで生きてきた続きの自分がそこにいます」。著書にこう記すのは認知症研究の第一人者で、3年前に自らの発症を公表した長谷川和夫さんだ。認知症の人を何も分からない「あちら側の人間」として扱う人もいるが、「心は生きています。嫌なことをされれば傷つくし、褒めてもらえばやはり嬉しい」(『ボクはやっと認知症のことがわかった』KADOKAWA)◆推計では5年後、65歳以上の5人に1人が認知症になるとされている。認知症の人が地域の一員として尊重される共生社会へ、認知症基本法の早期成立を願う。(東)

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