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2020年10月29日

ニュースの焦点を聞く

コロナ禍と在宅介護 
今も「利用控えある」7割 
従事者に実態調査 経営難、人手不足など課題 
淑徳大学・結城康博教授

現在、新型コロナウイルス感染拡大防止と社会・経済活動の両立が進められているが、在宅介護の現場では、今もサービスの利用控えや事業所の経営難が一定程度続いている。こうした実態を調査し、結果を今月公表した淑徳大学総合福祉学部の結城康博教授に、調査結果のポイントや今後求められる対策を聞いた。

淑徳大学総合福祉学部・結城康博教授

――調査の背景は。

結城 国内の感染状況は引き続き予断を許さないものの、世間は徐々に日常生活を取り戻しつつある。一方、在宅介護現場は深刻な状況が続いているとの声も聞かれることから、9月にインターネットなどを活用して調査し、現場で働く約630人から回答を得た。

――結果のポイントは。

結城 注目したい点は、コロナを理由にサービス利用を控えている要介護者・要支援者がいるとの回答が70.4%に上ったことだ。5月25日の緊急事態宣言全面解除後も一定程度、利用回数を減らすといった状況が続いている実態が判明した。また、約2割の事業所が感染症対策として定員数や利用回数などを制限し、利用しにくくなっていた。

経営状況について、多少でも「困っている」との回答は63.4%に上った。消毒・衛生管理関係の支出が増えているほか、事業所の約半数はコロナ前より事業収入が減っていた。

コロナの影響で離職・休職した人が事業所にいると答えた割合は、デイサービスで31.4%、訪問介護で36.4%だった。ヘルパーの主力であるパート労働者が感染を恐れて辞めるなど、人手不足が一層、深刻になっている状況が明らかになった。

――今後の懸念は。

結城 利用控えなどで要介護者らの心身の機能が低下しているとの回答が6割を超えており、早急な対応が必要だ。

事業所の休業・廃業も防がなければならない。コロナ禍による経営への痛手から回復するには一定の時間がかかる。介護報酬での対応を含めて、収束後も見据えた支援が求められる。

現場知る公明の取り組みに期待

――必要な対策は。

結城 2021年度介護報酬改定では、特に在宅介護ヘルパーに対する支援を手厚くするべきだ。感染症対策としての医療と介護の連携も各地域で進めてほしい。対策について助言する医療スタッフを介護現場に派遣したり、感染者を迅速に受け入れる医療機関を確保して介護現場での集団感染を防いだりすることが重要だ。保健師が住民に、介護サービスの利用を控えないよう啓発する個別訪問も提案したい。

これまで公明党が、介護職員への慰労金支給などを強力に推進したことは高く評価している。今後も、現場をよく知る公明党の取り組みに期待している。

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