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【主張】非正規の待遇改善 同一労働同一賃金、着実に進めよ
最高裁は今月、非正規労働者が正社員との待遇格差の是正を求めた5件の訴訟で、相次いで判決を言い渡した。
このうち、扶養手当の支給や有給休暇の取得を非正規労働者が求めた3件の訴訟では、企業側の違法性を認めた。賞与や退職金の支払いを求めた別の2件に関しては、非正規労働者の訴えを退けはしたが、今回のケースに限った判断とし、労働条件によっては、不支給が「不合理」となる場合もあるとした。
非正規労働者にとって、最高裁が「不合理」な待遇格差は是正すべきとの判断を示した意義は大きい。賃金や福利厚生などの待遇格差を是正するため、国が進める同一労働同一賃金を後押しする判決としても評価できる。
2018年6月に成立した働き方改革関連法には、同一労働同一賃金の実現へ、正社員と職務内容や転勤の有無などの条件が同じ場合、非正規労働者の待遇を均等にするよう明記されている。同法は、大企業では今年4月から既に適用されており、中小企業は来年4月から適用される。
今回の最高裁判決を踏まえ、企業側は、待遇格差の問題にしっかりと向き合う必要がある。不合理な格差がないか点検するなど、是正に努めるべきだ。
パートやアルバイト、契約社員、派遣社員などの非正規労働者は、今年8月時点で2070万人と労働者全体の4割を占めている。中には、将来に不安を抱える若者や、家族を支えるために必死に働く中高年世代、ひとり親家庭の親も多いだろう。
しかし、時間当たりの賃金を比べると非正規労働者は正社員の約6割と低い水準にとどまっている。
同一労働同一賃金に関して公明党は、働き方改革関連法の実現を推進したのに加え、企業が守るべきルールを明記したガイドラインを国が示すよう求めてきた。
関連法成立を受けて策定されたガイドラインは、能力や経験、成果が同じならば正社員と同一の基本給にすべきとし、通勤手当などについても正社員と差を付けてはならないとしている。
ガイドラインの一層の周知を含め、国は企業の取り組みを強く促すべきである。









