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2020年10月23日

コラム「北斗七星」

「アメリカ政治では、共和党、民主党支持者が互いを敵視する『トライバリゼーション(部族化)』が進んでいる」。政治学者の吉田徹氏が近著『アフター・リベラル』(講談社現代新書)で指摘している◆「異なる党派支持者を家族に迎えることを良しとしない有権者までもが増えている」という。米大統領選の報道でも、人種間対立など深刻な“分断”が伝えられてくる◆戦後の民主主義を主導してきた米国で、社会の連帯感を失わせ、個人や集団の多様性を否定するような、不寛容な政治が幅を利かせているのはなぜか。同氏はリベラルな政治の不適応に一因を見る◆リベラリズムは個人の自由を尊重するが、「必然的に他人との差異が作り出され、結果として社会が対立と分断で覆われる可能性が出てくる」。それは「個人を社会的に包摂する原理が貫徹されて」いないところに要因があるのであって、経済的不平等に敏感になり、社会的平等の優位性を回復し、「教育、労働といった生活領域を基盤に共通点を探り当てていくこと」が重要と論じる◆「政治とは異なる者との間の共存を可能にするための営み」だ。“対話”の余地がなく、「怒りと憎悪」が満ちる中、これを治めるべく、リベラリズムはどう進化していくのか。次の時代の政治を予見させる好著である。(中)

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