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2020年10月19日

コラム「北斗七星」

デジタル機器のアラームで目を覚ます瞬間から、一日中、15分以下の間隔で注意を切り替えて、いくつもほかの機器をチェックし、眠る前の最後の瞬間、翌日の準備のために「律儀に」最後のメールチェック……◆私たちは、こうした注意散漫の世界に生きていると、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のメアリアン・ウルフ客員教授が近著『デジタルで読む脳×紙の本で読む脳』(大田直子訳)で指摘する◆また、同大学サンディエゴ校の近年の研究によると、米国人1人が1日に受け取る情報量は約34ギガバイトにも及び、その研究論文の執筆者が「私たちの注意はどんどん短い間隔に切り刻まれており、それはおそらく物事を深く考えるには良くない」と言ったそうだ。米国に限ったことではないだろう◆同教授は、本を深く読むことによって「ほかの人間の視点を理解」し、この世界の他者に対する思いやりの方法はいろいろだと分かり、それは、世界市民としての人間性を養うことにもなると◆文字を読む脳の回路が形成されたのは、数万年前に生まれた「言語」より、ずっと“最近”の6000年前で、「人類の知性の歴史上類のない、遺伝子を超越した功績」(同著)だ。深まりゆく秋、そんな“功績”によって得た脳を使って、本を深く読む時間をつくるのも良い。(三)

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