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2018年10月4日

【主張】がん免疫治療 研究の充実で根治へ道開け

がんは、日本人の2人に1人がかかる国民病であり、抜本的対策が緊急の課題だ。

今年のノーベル医学生理学賞受賞が決まった京都大学の本庶佑・特別教授の免疫研究が、根治への道を開くことを大いに期待したい。

免疫治療は、がん細胞を直接攻撃するのではなく、人体に本来備わっている、病気に打ち勝つ免疫の機能を生かすのが特徴だ。そのため、がんの種類に関係なく顕著な治療効果が確認されている。

本庶氏の研究から生まれた画期的ながん免疫治療薬「オプジーボ」は、各国で用いられており、肺や腎臓、胃など一部のがん治療でも使われ始めている。抗がん剤や手術による治療が難しい末期のがんでも効果が示され、多くの患者に希望を与えている。

そして、本庶氏が昨年の公明党京都府本部の文化フォーラムで講演したように、今後の課題は、想定外の副作用を抑えつつ、免疫治療の効果をどう高めるかだろう。

政府としては、研究を支援するための環境整備に、より力を入れることが求められる。既に、2016年度からの5年間で、科学技術イノベーションの関係予算を当初の8兆円から26兆円に増額する計画を進めているが、この取り組みを強化してほしい。

近年、日本人の研究に数多くのノーベル賞が授与されているものの、それらの研究は、1980~90年代の研究費が手厚かった時期に開始したものが大半とみられる。

がん免疫治療の実現も、こうした基礎研究を地道に続けてきた好例である。短期的な成果だけを重視する政策ではなく、腰をじっくりと据えた研究を応援していきたい。

また、人材育成も目配りする必要がある。研究の中心拠点である大学は人件費の削減に伴い、雇用の安定した研究職が減り、非正規の研究者が増加した。職を求めるための事務作業に追われ、将来性のある研究が継続できない事態も起きつつある。

時代を担う研究者が育たなければ、成果を具体化することもおぼつかない。

本庶氏が講演で強調したように21世紀を「がんの終わりの始まり」とすべく、公明党としても医療技術の発展に一層取り組んでいく。

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