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2020年10月15日

コラム「北斗七星」

今年の「ベートーベン生誕250年」を記念して、NHKが特集シリーズの放送を開始。特に、ベートーベンがピアノという楽器の限界に挑戦した、交響曲に匹敵するスケールの作品、ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」の誕生秘話が面白かった◆4楽章の構成で、演奏時間は40分を超える。あまりにも高度な演奏技術とピアノの性能を要求しているため、作曲当時は演奏不可能だったとも。高音域を極めた第1.2楽章と、低音域の限界に迫る第3.4楽章は、別々のピアノで作曲されたという◆現在のピアノは88鍵だが、当時は61鍵しかなかった。しかし、新しい音域を使うベートーベンの曲作りに合わせて、ピアノ職人が努力と改良を重ね、ピアノも進化。誕生した73鍵のピアノの性能を最大限に引き出す曲として書き始められたのが「ハンマークラヴィーア」だった◆超絶技巧のピアニストでもあるリストやショパンは、作曲でもピアノの音域を決してはみ出さなかったという。しかしベートーベンは、現実の聴覚をほとんど失っていたからこそ、限界を超える曲を譜面にできたといえるかもしれない◆コロナ禍の中で、浮き彫りになった現実や限界をいかに乗り越えて、ポストコロナの新しい社会を創造できるか。苦闘しながらでも前に進む努力を続けたい。(祐)

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