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「現場第一」に徹して
公明、各地でコロナ影響調査
党幹部自ら「現場第一」に徹して――。公明党が新体制となって1週間。山口那津男代表、石井啓一幹事長、竹内譲政務調査会長は3、4の両日、新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会・経済活動の両立への課題を聴き、政策に反映するため、観光地や商店街を精力的に調査した。
GoToの効果確認
福島・山口代表
鶴ケ城を視察し、室井市長(左)から観光業の状況について説明を受ける山口代表(中)=3日 福島・会津若松市
山口那津男代表は3、4の両日、福島県会津若松市を訪れ、政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」の効果などを調査した。党福島県本部(代表=今井久敏県議)の若松謙維常任顧問(参院議員)らが同行した。
3日、室井照平市長と観光関連業者らの案内で鶴ケ城を視察し、懇談。室井市長は「『Go To』が始まり、観光客は間違いなく増えている。本当にありがたい」と述べた。一方、東山温泉観光協会の平賀茂美副会長は「(『Go To』が終わる)来年3月以降の支援策もお願いしたい」と要望した。
翌4日、一行は、デジタル技術を活用したまちづくりについて、市のアドバイザー役を担う「アクセンチュア・イノベーションセンター福島」の中村彰二朗共同統括らと意見交換した。
中村共同統括は、デジタル化で、中小製造業の生産性を約28%上げられると解説。会津若松市の成功例を標準化し、全国へ展開していく考えを述べた。
視察後、山口代表は「福島の(東日本大震災からの)復興、地方創生、デジタル化の推進が、全国のモデルとなるよう取り組みを後押ししていきたい」と述べた。
雇用維持へ対策進める
沖縄・石井幹事長
海岸景観を楽しめる遊歩道を長浜村長(左から2人目)と視察する石井幹事長(右端)ら=4日 沖縄・恩納村
石井啓一幹事長は4日、沖縄県恩納村の観光施設などを訪れ、関係者からコロナ禍の影響について課題を聴取した。金城泰邦党市民活動局次長と党同県本部の金城勉代表(県議)らが同行した。
石井幹事長は、今月2日にオープンした「万座毛周辺活性化施設」を訪問。長浜善巳村長の案内で、土産店や飲食店が並ぶ施設内と、沖縄国定海岸公園に指定されている景観が眺望できる遊歩道などを視察した。
続いて一行は、同村内のホテル経営者らと面会し、修学旅行を中心にキャンセルが続く窮状や、雇用調整助成金(雇調金)の特例措置に関して今年度末までの延長を求める要望などを聴いた。席上、石井幹事長は「雇調金は雇用維持に不可欠となっていて、適切な対応を政府に求めたい。沖縄観光を回復させる施策を力強く進める」と語った。
商店街の活気さらに
京都・竹内政調会長
竹内譲政務調査会長は4日、京都市上京区の出町商店街を訪れ、同商店街にある桝形事業協同組合の鋸屋愼三理事長らからコロナ禍による影響を聴いた。
鋸屋理事長は、人通りの増加とともに売上が徐々に回復しつつあることを報告。その上で、政府の消費喚起策「Go To キャンペーン」事業について、「メニューが多すぎて制度が分かりづらい部分がある」と指摘し、申請手続きの簡素化などを要望した。また、同事業のうち、1商店街当たり最大300万円を助成する「Go To 商店街」事業の募集が今月から開始されたことについて触れ、「効果的に活用するため、これから議論した上でアイデアを出し、購買につなげたい」と話した。
竹内政調会長は「現場の率直な声を聴くことができた。これを生かし、商店街全体の振興に今後も力を入れていきたい」と語った。