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2020年9月30日

第13回公明党全国大会 政調会長報告(要旨)

“つながり”“支えあう”社会へ

公明党全国大会で報告する竹内譲政務調査会長=27日 東京・千代田区

27日に開催された第13回公明党全国大会での政務調査会長報告(要旨)を掲載する。

「ポストコロナ」を希望と安心の時代に

政務調査会として取りまとめた「党大会重要政策」のポイントについて報告します。

まず、今回のテーマである「“つながり”“支えあう”社会へ」の意義について申し上げます。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、わが国が抱えるさまざまな課題が浮き彫りになりました。

その最たるものは、デジタル化の遅れですが、加えて、わが国は、人口減少や少子高齢化、格差拡大、災害の激甚化などの課題も抱えています。

こうした中で、今求められていることは、コロナ禍を契機として、あらゆるリスクに対して強靱で持続可能な社会を構築することです。

そのためには、一人一人と社会のつながりを強め、適切な支援やサービスへ、つなげていく仕組みづくりや、さまざまな制度の安定性や持続可能性を高める支え合いの基盤強化が重要となります。

公明党は、当面する今後2年間を見据え、具体的に七つの柱を立て、ポストコロナを希望と安心の時代へと変革する新たな政策ビジョンをまとめました。

重要政策七つの柱

1.新たな日常の構築

一つ目の柱である「新たな日常の構築」では、感染拡大防止と社会経済活動の両立を、さまざまな観点から支援するとともに、今までよりも便利で豊かな「質」の高い「新たな日常」の構築をめざします。

「感染拡大防止と社会経済活動の両立」においては、新しい生活様式を定着させ、安全なワクチン・治療薬および検査体制の確保に全力を尽くすとともに、国の感染症対策の司令塔機能を強化して、国民の命と健康を守ります。

また、ポストコロナ時代の社会経済活動を支えるために、引き続き事業の継続を支援し、遅れている官民のデジタル化を強力に推進します。

「デジタル社会がひらく新しい暮らし」の実現に向けては、情報弱者を取り残さないことが重要となります。こうした考え方のもと、マイナンバーの活用やデジタル基盤の構築、行政のデジタル化、オンライン診療などの整備、中小企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)、教育現場のデジタル化、サイバーセキュリティーの強化などを推進していきます。

2.全世代型社会保障

二つ目の柱は、「全世代型社会保障」です。

少子高齢化や家族・雇用形態の多様化が進む中、ひきこもりや「8050問題」など複合的なリスクが顕在化しています。こうした複合課題にも対応できる制度の基盤強化が必要です。

個々人のさまざまなニーズや課題を受け止める包括的支援体制の整備、申請主義ではなくプッシュ型で支援情報を提供する取り組み、また、生活の重要な基盤である住まいについて、誰もが安心できる居住支援を強化します。

子どもを産み育てたいという希望を叶えられる環境整備に向けては、出産育児一時金の増額や不妊治療への保険適用などに取り組みます。

特に不妊治療については、公明党が1998年以降、国会・地方議員が一体となって保険適用を求める質問、署名活動などを行い、その結果、国においては2004年度から、年1回10万円を限度に助成を行う「特定不妊治療助成事業」が創設され、その後も助成額や所得制限などを段階的に拡充してきました。

また、地方でも独自の助成制度を拡充するなど、公明党が一貫して取り組んできた経緯があります。保険適用の実現には検討すべき課題もありますが、具体化に向け、しっかりと取り組んでいきます。

そのほか、男性の産休制度の創設や、子育て安心プランの後継プランの策定による待機児童の解消を進めます。教育立国に向けては、30人以下の少人数編成による指導体制や、教育費の負担軽減を着実に進めます。

年金については、人生100年時代を見据え、厚生年金の適用範囲拡大などを着実に実施します。医療については、がんと生活習慣病の合併症を含む重症化予防を推進します。後期高齢者の窓口負担については、現行の原則1割負担という仕組みを基本として、慎重に検討を進めます。

介護・障害福祉サービスの報酬改定においては、職員の処遇改善や配置基準の見直しを図り、総合的な人材確保に取り組みます。

女性活躍を推進するため、指導的地位にある女性の割合について、まず3割を確実に実現します。就職氷河期世代への支援を着実に進め、兼業・副業、テレワークなど多様で柔軟な働き方を、より一層推進します。

3.防災・減災・復興を社会の主流に

三つ目の柱の「防災・減災・復興を社会の主流に」では、激甚化・頻発化する自然災害から国民の生命と暮らしを守るため、わが国の防災・減災・復興政策を抜本的に拡充し、平時の展開を強化します。

具体的には、災害対策基本法や災害救助法などの災害法制を見直します。

また、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」を継続し、21年度から新たに5年間を一つの目安として、インフラ老朽化対策も含め、必要十分な予算を確保し計画的に推進します。

特に、風水害対策の強化として、河川の流域全体のさまざまな関係者が協働して行う「流域治水」を進めるとともに、マイ・タイムライン(自分の防災行動計画)の普及等による住民の避難対策、線状降水帯等の観測・予測技術の向上、重要施設等の浸水・停電対策、海抜ゼロメートル地帯の水害対策を加速します。

切迫する首都直下地震、南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備え、発災時の対応力強化、事前復興を一層進めます。加えて、コロナ禍や過去の災害の教訓を踏まえた被災者支援の充実、地域防災力の向上を図るとともに、AI(人工知能)やDX等の最新技術を生かした防災対策を推進します。

東日本大震災をはじめ、近年の災害からの復旧・復興では、被災者の皆さまが一日も早く安心した暮らしを取り戻せるよう、さまざまな支援の取り組みを加速し、発災前を上回る発展につなげていく「創造的復興」を実現します。

4.ポストコロナの成長戦略

四つ目は、「ポストコロナの成長戦略」です。当面は、コロナによる影響を乗り越えるための対策を機動的に実行し、感染拡大防止と経済活動を両立させながら、経済再生に全力を挙げます。そして、ポストコロナ時代においても経済の好循環を実現させ、感染症等の脅威にも強靱な日本経済の構築をめざします。

そのため、まずは行政や企業をはじめ社会全体のデジタル化を強力に推進します。また、イノベーション(技術革新)や成長の源泉となる研究開発力を抜本的に強化するとともに、サプライチェーン(供給網)の強靱化や投資の拡大、生産性向上や継続的な賃上げに向けた取り組みを強力に支援します。

とりわけ地域経済を支える中小企業に対しては、事業承継や事業再編、経営基盤の強化も含め、全力で支えます。さらに、安心して旅行ができる環境整備を進めます。

そのほか、食料の安定供給と農林水産業の成長産業化、文化・芸術・スポーツ活動の支援に全力を挙げるほか、新たな世界秩序のもとでの経済連携協定の推進、課税、研究開発分野における公正な国際ルールの整備を進めます。

5.地方創生

五つ目の柱である「地方創生」では、コロナ禍で生まれた国民の意識・行動の変化を的確に捉え、東京一極集中の是正や、地域経済の持続的な発展を推進します。

ポストコロナ時代の持続可能な地方をつくる「自立分散型社会」の実現をめざし、地方の「5G」や光ファイバーなどのデジタル環境整備を急ぐとともに、未来技術で地域課題を解決するスマートシティーを推進します。

また、地方へ仕事と人の流れを創り出すために、サテライトオフィスの開設やリモートワーク・リモートサービスの推進、地方大学の定員増を進めます。併せて、関係人口の創出・拡大に取り組みます。

移動サービスの確保・維持に向けては、利便性向上と地域経済を支える、新たな地域交通体系「MaaS」を推進します。

6.環境・エネルギー

六つ目の柱である「環境・エネルギー」では、異常気象が多発・激甚化している中で、持続可能で強靱な脱炭素社会を構築することが大きなポイントです。

具体的には、パリ協定に基づき、2030年度に温室効果ガス26%削減を確実に達成するため、省エネの徹底や再生可能エネルギーの最大限の導入等を通じた地球温暖化対策計画の着実な実施とともに、さらなる野心的見直しを行います。さらに、石炭火力発電のフェードアウト(段階的な廃止)やカーボンリサイクル(二酸化炭素を再利用すること)の推進によって2050年を視野に温室効果ガス排出実質ゼロをめざします。

地域循環共生圏の創成に向け、分散型エネルギーの構築・拡大やゼロカーボンシティーへの支援等も推進します。

再エネの主力電源化に向けては、送電網の整備や大型蓄電池の普及を進めます。海洋プラスチックごみ対策や食品ロス削減の具体的な取り組みも進めます。

7.重要課題への対応

最後の七つ目は、「重要課題への対応」です。

「SDGsをコロナ禍克服のための羅針盤に」では、ジェンダー(社会的性差)や貧困・格差、気候変動など、SDGsが掲げる課題に対し、官民一体の取り組みを進めます。

「国際社会の平和と安全」では、核軍縮の推進、米中韓ロや北朝鮮の拉致問題など外交課題への取り組みを強化し、WHO(世界保健機関)やGaviなど国際機関への資金拠出を通じた感染症対策の途上国支援を実施します。

「多様性・共生社会」では、ネット上の誹謗中傷対策や性的マイノリティー(少数者)支援などの人権問題に取り組むとともに、選択的夫婦別姓の導入や成年年齢引き下げに伴う対策を推進します。

「財政」では、感染症や大規模災害に備えた財政的な仕組みの創設をめざすほか、財政健全化のために一日も早い経済再生に全力を挙げます。

「若者の政治・行政参画」の推進のため、被選挙権年齢の引き下げや若者政策担当大臣・子ども若者省の設置をめざします。

最後の「日本国憲法について」は、9条1項、2項の堅持や「加憲」の検討、国民投票法改正案の早期成立を訴えるとともに、国民の理解と関心を得られるよう、丁寧かつ積極的な憲法改正論議に努めます。

以上、重要政策のポイントについて、ご説明申し上げました。今後2年間を見据え、具体的な重要政策の実現をめざし、私自身が先頭に立って全力で闘ってまいります。

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