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新型コロナ 車内を抗ウイルス・菌加工
市営地下鉄・バスに“抵抗力”
京都市で公明市議が作業視察
加工が施されている地下鉄車両を視察する(左から)国本、曽我の両議員
安心して公共交通機関を利用してもらうため、京都市交通局は、市営地下鉄と市営バスの全車両を対象に、抗ウイルス・抗菌加工を8月末から進めている。10月下旬までに完了する予定。公明党京都市会議員団(湯浅光彦団長)の曽我修、国本友利の両議員はこのほど、作業が行われている同市伏見区の竹田車両基地などを視察した。
抗ウイルス・抗菌加工を施すのは、地下鉄烏丸線、東西線の全222両と、市バス全822台。手すりやつり革、座席シート、ガラス、壁面、扉など車内の必要箇所に、抗ウイルス・抗菌効果のあるコーティング剤を噴き付ける。加工済みの車両には、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語表記のステッカーを張り、乗客に知らせる。
市営地下鉄と市営バスは、1日に約49万人が利用する。市交通局は、新型コロナウイルスの感染防止対策としてこれまで、車内換気をはじめ駅や車両の定期消毒などを実施してきたが、「さらに安心して乗車できる車内空間にするため」に、初の試みとなる今回の加工を決定。経費として約2億4400万円が今年度7月補正予算に計上された。
開発した(株)ラーフエイド(本社・東京都中央区)によると、コーティング剤は人体や環境に影響を与えないハイブリッド触媒を使用。空気中の酸素と反応して、車内に付着したウイルスや菌を不活性化させる。効果は約5年間、持続するという。
曽我、国本の両議員に対して関係者は、「壁面などに定着することで、車両に“抵抗力”を付加することができる」と説明。また、同様に抗ウイルス・抗菌作用のある光触媒と比較して、「光の届かない地下でも機能する」と優位性を強調した。