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2020年9月25日

台風10号避難 重度障がい者の命守る

市役所の非常用電源を活用 
福岡・久留米市

啓太さんの母・和美さんから話を聞く山下市議(右)

今月の台風10号で、重度の脳障がいを持つ河村啓太さん(22)=福岡県久留米市在住=は、自宅以外で初めて非常用電源が備わった避難所で台風が過ぎ去るのを待つことができた。その陰には、啓太さんと母・和美さん(54)を応援し続ける公明議員の支えがあった。

啓太さんは、空気中の酸素濃度を高める酸素濃縮器と、酸素飽和度や脈拍を示すサチュレーションモニターの装着が常時必要で、24時間、電力供給が欠かせない。そのため、和美さんはこれまで、豪雨や台風が来ても啓太さんを自宅から避難所に移動させることができずにいた。

そうした実情を知った公明党の山下尚市議は、2017年9月の定例議会で、非常用電源を整備した市役所の会議室を重度障がい者のために避難所として開放するよう主張。市は今回初めて、同市役所内3階の非常用電源が整備された会議室2部屋を重度障がい者向けの避難所として運営した。

徐々に風雨が強まりつつあった6日夕、山下市議は和美さんと協力して啓太さんを専用のストレッチャー(寝台)に乗せて市役所へと向かった。豪雨などの災害の度に、「停電になるかもしれない」と不安な中で過ごした和美さんはこの日、初めて心強い環境の中で一夜を過ごすことができた。

このほど啓太さんの自宅を訪問した山下市議に対し、和美さんは「いつも温かく励まし、一生懸命動いてくれる山下市議には、本当に感謝している」と涙ながらに語っていた。

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