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2020年9月28日

第13回公明党全国大会 山口代表あいさつ(全文)

第13回公明党全国大会で再任され、あいさつする山口代表=27日 東京・千代田区

27日に東京都内で開催された「第13回公明党全国大会」での山口那津男代表のあいさつ(全文)は次の通り。

コロナから国民を守り抜く

感染防止、経済活動を両立し、発展、繁栄への道を切り開く

ただ今、代議員の皆さまのご信任を賜り、引き続き、公明党代表の大任を務めさせていただきます。改めて、党代表という重責に身の引き締まる思いです。

新しく承認されました石井啓一幹事長、竹内譲政務調査会長はじめ、新役員と力を合わせて、公明党の不変の原点である「大衆とともに」の立党精神を胸に、党員、支持者の皆さまのご期待に応えるため、誠心誠意、闘い抜いてまいる決意です。何とぞ、皆さまのお力添えを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

本日の大会には、ご来賓として、就任間もない自由民主党総裁の菅義偉内閣総理大臣に、ご出席を賜りました。党を代表して厚く御礼を申し上げます。また、改めて、総裁ならびに総理大臣のご就任をお祝い申し上げます。自公両党が政権に返り咲いてから7年9カ月。菅新内閣は国民から高い支持を受けての出発となりました。大変おめでとうございます。

公明党は、連立政権を支える一翼として、日本の未来に責任感を共有し、政治の安定と改革の推進のため、新たに交わした連立政権合意の着実な実行に総力を挙げるとともに、国民目線からの改革を進める菅内閣を全力で支える決意です。

未曽有の国難ともいうべき新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)の中、何よりも政治に求められているのは、感染症の脅威から国民の命と健康、そして生活を守ることです。感染拡大防止と社会・経済活動を両立させ、国民の安全・安心を取り戻し、再び発展、繁栄への道筋を切り開いていかなければなりません。

全国の公明党議員の皆さま、コロナ禍から国民を、わが国を何としても守り抜くと誓い合い前進しようではありませんか。そして、来る“政治決戦”に断固勝利し、与党・公明党として国民の負託に力強く応えていける確固たる基盤を構築していこうではありませんか。よろしくお願い申し上げます。

コロナ禍と公明党の対応

国民・地域の声基に政策実現、時代に即した対話運動を推進

公明党は〈生命・生活・生存〉を最大に尊重する人間主義、中道主義を貫いてきました。さらに、政治の使命は幸福を求め人間らしく生きる権利、つまり人権の保障と拡大のためにこそあり、私たちは、その人権尊重の根源に「生命の尊厳」を見据えて、政治に取り組んできました。現在、コロナ禍の影響を受けていない人は、日本中のどこにもいないと言っても過言ではなく、現在も非常に多くの人々が暮らしと仕事の基盤を脅かされ、早急な支援の手を求めています。公明党がコロナ禍から国民を徹して守り抜く闘いに総力を挙げるのは、こうした人間主義の具体的実践にほかなりません。

実際に公明党は、専門家会議の設置をはじめ、全ての人に一律10万円の特別定額給付金、事業者への持続化給付金、雇用調整助成金、緊急小口資金、地方創生臨時交付金など、国民・地域の声を踏まえた数々の対策を政府に訴え、実現・拡充してきました。

今後、収束がにわかに見通せない中、国民生活の疲弊がさらに増すことが懸念されます。私たちは窮状にあえぐ人々の「小さな声」「声なき声」にこれまでにも増して耳を澄ませ、政策に反映し、一人でも多くの国民に希望と安心を届けていかなければなりません。

感染対策上、人と人との接触に制約があり、もどかしさはありますが、公明党議員は「地域を照らす“希望の灯”であり“庶民を守る柱”」との強い自覚で、SNS(会員制交流サイト)やオンライン通話といった新たなツールも活用しながら、コロナの時代に即した「1対1の対話運動」に徹していこうではありませんか。

また、本格的な秋の訪れに伴い、季節性インフルエンザとの同時流行に対する備えは喫緊の課題です。地域医療が逼迫する事態を回避するため、今月15日に予備費の支出が閣議決定されましたが、医療機関に対する支援の強化や検査態勢の拡充は急務です。さらに、ワクチン・治療薬に関しても、一日も早い安全で有効な新型コロナワクチンの開発・確保に努めるとともに、インフルエンザワクチンの十分な供給に万全を期さねばなりません。

これからもコロナ禍収束に向けて、公明党は、与党として政府と緊密に連携を取りながら、感染拡大防止と社会活動・経済活動との両立を進めることに総力を挙げてまいります。

そして、国民に安心感を広げる中で、来年夏に延期された東京五輪・パラリンピックは、ポストコロナ時代にふさわしい大会として、ぜひとも成功するよう支えていきたいと思います。

重要政策課題

地方分散型社会の構築促す、不妊治療へ保険適用が急務

全世代型社会保障、青年・女性の活躍

コロナのパンデミックによって、世界が人類史的転換期を迎えている一方で、日本は世界に先駆けて、深刻な少子化・人口減少の時代に突入していることを忘れてはなりません。その中で全ての人が不安なく暮らせるように、全世代型社会保障の構築に向けた取り組みを加速していくことが重要です。

また、若い世代との懇談では不妊に悩む声を多く聴きます。度重なる不妊治療で経済的にも精神的にも負担を抱える夫婦も少なくありません。新たな子育て支援策の柱として、不妊治療の保険適用範囲の拡大を含め支援策の拡充を急ぎます。

その上で、活気に満ちた日本の将来を築くには、青年、そして女性がその持てる力をもっと発揮できるようにしなければなりません。党として、さまざまな環境に置かれた女性や青年の“生の声”を丁寧に拾い上げ、政治に反映していく運動をさらに強力に推進したいと思います。

デジタル化、一極集中是正

行政デジタル化の遅れは、コロナ禍で大きな課題として浮き彫りになりました。必要な人に行政支援が速やかに、的確に届くことは、国民の行政に対する信頼につながります。行政、医療、教育、司法など幅広い分野でデジタル化を強力に進めたい。その基盤となるマイナンバーカードの普及を後押しするため、カードの利活用に向けた施策を推進します。

併せて、東京圏への一極集中の是正もめざします。コロナ禍の下で、企業や教育、医療現場では、リモートワークをはじめ、オンラインシステムを活用した会議、授業、診療などが進みました。こうした試みは、一極集中を是正し地方分散型社会を築く橋頭堡となります。

防災・減災・復興

公明党は前回の党大会以来、特に「防災・減災・復興」を「政治の主流」に位置付け、防災意識を高める教育を含めて「社会の主流」にと訴え、力を入れてきました。

今年度末で終了する「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」以降も、次の5年間を一つの目安として、複数年度にわたる防災・減災対策の予算を十二分に確保し、あらゆる災害への備えに万全を期すよう、政府に求めていきます。また、コロナ下における避難所の体制整備についても、各地域でその実情を踏まえつつ、必要な検討を進め、引き続き「防災の党」として、「生命と生活の安全保障」を力強くリードしてまいります。

協調外交

コロナの影響で国際協調を軽視し、行き過ぎた「自国中心主義」が、国際社会の分断を招くことは避けなければなりません。また、米国と中国の対立激化による影響が多方面で懸念されています。こうした中、国連機関の機能強化など多国間協調の深化をリードするとともに、米中両国とも関係の深いわが国は、両国の協調を促す役割を期待されています。公明党は、大局的な視点に立った対話による協調外交を進めてまいりたい。

党勢拡大に向けて

衆院選、参院選の二大決戦勝利に向け、怒濤の前進を

このたび託された代表任期2年のうちには、来年秋の任期満了までに行われる衆院選、そして再来年夏の参院選という“二大政治決戦”を迎えます。

引き続き、国民のための政策を実行する上で断じて負けられない闘いです。

党勢拡大の闘いにおいて、コロナ禍という全く初めての困難に直面していますが、その克服のために身を粉にして働き、国民の理解と信頼を確保して、断じて勝ち抜きたい。

また、来年は、年頭から北九州市などで市議選が相次ぎ、夏には最大の統一外地方選挙である東京都議選が控えています。公明党のネットワークの力を一層強固にし、揺るぎない党の基盤を構築するため、全員の当選をめざしてまいります。

もとよりコロナ禍という環境下にあっても、党勢拡大の基本は「1対1の対話」、そして正しい党理解につながる「機関紙の拡大」にほかなりません。

さあ、全国の皆さん! 今こそ、「大衆とともに」との立党精神を全身にみなぎらせ、いかなる艱難辛苦も獅子奮迅の力に変えて、突破口を切り開いていこうではありませんか!

公明党こそ希望と安心の新時代を担うとの満々たる闘志で、結束も固く、本日より怒濤の前進を開始しようではありませんか!

私自身、その先頭に立って全力で闘い抜くことをお誓いし、ごあいさつとさせていただきます。

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