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2020年9月22日

対談 公明が“壁”を破った 電話リレーサービス法成立

全日本ろうあ連盟 久松三二事務局長 × 党障がい者福祉委員長 山本博司参院議員

全日本ろうあ連盟の久松三二事務局長(右)と公明党障がい者福祉委員会の山本博司委員長(参院議員)

公明党が大きな“壁”を破ってくれた―。先の通常国会で、耳の聞こえない人が電話を利用しやすくする「電話リレーサービス」を制度化するための法律が成立し、関係者から喜びの声が寄せられています。法整備の意義や、情報バリアフリー社会の実現に向けた今後の取り組みなどについて、全日本ろうあ連盟の久松三二事務局長と公明党障がい者福祉委員会の山本博司委員長(参院議員)に語り合ってもらいました。

社会貢献の道 開かれた 久松
縦割り行政 執念で打開 山本

山本博司委員長 電話リレーサービス法の成立を受け、先日(6月10日)は、国会内の公明党控室までお越しいただき、ありがとうございました。

久松三二事務局長 法整備に尽力してくれた公明党には本当に感謝しています。その際にも話しましたが、法整備は耳が聞こえない人、聞こえにくい人全員の喜びなのです。日常生活が支えられるだけでなく、「社会に貢献できる道が開かれた」からです。耳が聞こえない人が電話を利用できるようになれば、緊急時に消防や警察に通報して他者の命を守ることもできます。聞こえる人と同じ環境で働くことも可能になり、社会人としての自立につながります。

山本 障がい者自身が守られるだけではなく、他者を守る立場にもなれる。大事な視点ですね。

久松 私は学校を出て就職しようと考えていた頃、周囲から「電話が使えないと働くのは難しい」と言われました。障害者雇用促進法のおかげで就職はできましたが、周囲が職場で電話する光景を見た時、電話が聞こえない人の活躍を阻む大きな“壁”となっていると感じました。それから40年以上たち、電話リレーサービス法が成立したのは、うれしい限りです。

山本 私も2012年から電話リレーサービスの公的制度化に向けて取り組んできましたが、8年かかってようやく実現でき、感慨深いです。公的制度としてサービスを導入していない国はG7(先進7カ国)で日本だけでした。

久松 公明党が日本の政治を大きく前に動かしてくれました。法整備の実現までには、どのような苦労がありましたか。

山本 電話リレーサービスは総務省の管轄ですが、同省内には「障がい者支援は厚生労働省の仕事だ」という“縦割りの壁”が存在していました。しかし、全日本ろうあ連盟をはじめ関係団体の皆さんと手を携え、地道に継続して訴え続けた結果、ブレークスルー(行き詰まりの打開)ができたのです。

久松 公明党が私たちと一緒に法整備を粘り強く推進してくれたおかげで、“壁”が打ち破られました。政府は、21年度中に公的制度としての電話リレーサービスの開始をめざしていますが、聞こえる人に正しく理解されるような普及・啓発が今後の課題です。障がいのない人からの利用も可能になるのに、サービスの存在すら知らない人が多いからです。

山本 重要な課題ですね。より多くの人が電話リレーサービスを知って利用するよう、政府に働き掛けていきます。

情報バリアフリー

久松氏(右)と語り合う山本氏=都内

全ての人のためになる 久松
基本法制定し力強く推進 山本

久松 電話リレーサービスは、情報の取得・利用を阻む障壁をなくす「情報バリアフリー」という観点に立った制度の一つです。公明党はこれまで、NHKテレビで放送される「国会中継」での字幕の付与といった情報バリアフリー政策を実現してくれました。

山本 紹介していただき、ありがとうございます。国を挙げて政策をさらに力強く推進するためには、情報バリアフリー環境の整備を明確に位置付けた基本法(仮称=情報コミュニケーション法)の制定が必要です。これについては現在、私が幹事長を務める超党派の国会議員連盟で議論を進めているところです。

久松 ぜひ作っていただきたいです。基本法の制定に当たっては、情報バリアフリーは障がいのある、なしにかかわらず全員の共通テーマだと捉えることが大事です。ファクシミリや携帯電話のメール機能などはもともと、ろう者や難聴者のために開発されたものでしたが、今や聞こえる人にも広く普及しています。「情報バリアフリーが自分のためになる」と全ての人が認識すべきです。

山本 その通りだと思います。皆が支え合って暮らしやすい共生社会を実現するためにも、法整備に全力で取り組みます。

久松 また、コロナ禍で行政のデジタル化の重要性が指摘されていますが、障がい福祉施策を進めるに当たっても、デジタル技術の活用は今後、不可欠です。

山本 デジタル化を進める上で外してはいけないのは、「誰一人として取り残さない」という視点です。障がい者や高齢者をはじめとした“情報弱者”といわれる人たちに対して、ハード、ソフト両面からのきめ細かな支援が重要です。

久松 私も同感です。例えば、離島にも聞こえない人が暮らしていますが、手話のできる人が周囲に全くいない状況で孤立している人も少なくありません。そうした人たちを取り残さないためにも、デジタル技術を活用し、離島でも安心して生活できる環境をつくる必要があります。

山本 大事な宿題として受け止めました。公明党の綱領には、「〈生命・生活・生存〉を最大に尊重する人間主義」が掲げられています。また、公明党には全国約3000人の国会・地方議員が連携して現場の声を聴く力があります。これからも、誇り高き精神とネットワークの力を武器に、一人の声を大切にして“壁”を破る政治を貫いてまいります。

久松 山本議員をはじめ、公明党は現場の声を大切にします。とても感謝しており心から信頼を寄せています。共に頑張りたいと思います。(この対談は9月9日に収録しました)

電話リレーサービス

電話リレーサービスの仕組み

手話通訳者などの通訳オペレーターが、聴覚障がい者と健聴者の間に入って通話をサポートする仕組み。パソコンやスマートフォンなどのビデオ通話機能を通じ、手話や文字で仲介することで、電話による即時・双方向の意思疎通を可能にする。現在は民間団体が実施しているが、法整備によって2021年度中には公的な制度となり、24時間・365日、サービスが提供されるようになる。緊急通報や健聴者からの利用も可能になる。

ひさまつ・みつじ

1954年生まれ。秋田県出身。大手通信機器メーカーでの勤務を経て全日本ろうあ連盟に。障がい者団体で構成する「日本障害フォーラム」(JDF)幹事会議長なども務める。

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