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コラム「北斗七星」
がん(悪性新生物)は、1982年に死因の1位となり、今や年間38万人近く、3.6人に1人が、がんによって亡くなっている。男性に多いがんの部位は①肺②胃③大腸④膵臓⑤肝臓の順、女性は①大腸②肺③膵臓④胃⑤乳房となっている◆今、がんを初期の段階で発見するため、さまざまな努力が重ねられている。その中で注目されているのが「エクソソーム」という100ナノメートルほどの小胞の存在だ。体内の細胞から放出され、唾液、血液、尿などの体液の中で見つけることができる◆エクソソームは、核酸物質など豊富な細胞情報を含んでいる。がん細胞からも、その兆候を示す前の段階から分泌されることから、がん細胞から放出されたエクソソームを捉え、判別することができれば早期の段階でがんを発見、部位まで特定することができると期待されてきた◆こうした中、エクソソーム研究の第一人者である東京医科大学の落谷孝広教授は、このほどエクソソームによる膵臓がんマーカーの実用化に成功した。今後、検査可能な項目が増えていくという◆がん撲滅には早期発見が重要だ。そのためには、日常的にがん検診を受ける習慣が国民に定着していかなければならない。公明党は、がん検診無料クーポン配布など、がんの早期発見に力を入れている。(正)