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2020年8月31日

コラム「北斗七星」

史上最年少で将棋の2冠となった藤井聡太棋士は、小学4年時の文集に「名人をこす」という夢を記したという。一方、25日に開幕した囲碁の名人戦七番勝負は、3冠同士の激突に。挑戦者の井山裕太棋聖が芝野虎丸名人に先勝した◆新聞社などが主催する将棋のタイトル戦は、竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖の八つ。囲碁にも、棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段の七つがある◆このうち一般的にも使われる「名人」は、囲碁が発祥。織田信長が当時最強だった本因坊算砂を「そちはまことの名人なり」と称えたのが始まりだとか。「本因坊」は家元制だった囲碁の名門家系の名前である◆川端康成は名作『名人』で、最後の“世襲制名人”だった本因坊秀哉の引退対局を描いた。「ぴりぴりした神経がきらめいて、乗り出した姿勢にも凄みが加わる。鋭い小太刀の渡り合いのように、呼吸がせわしく高まって来る。智慧の火の瞬きを見る思いだ」(新潮文庫)。約半年かけて打ち継がれた一局の最終盤は、静かな迫力に満ちている◆今や「AI定石」という言葉もあるほど、囲碁も将棋も人工知能のソフトで研究する時代だが、「名人」の称号は人間にだけ与えられる。盤上で展開される無限の変化に、人智の限りを尽くす闘いの魅力が消えることはない。(祐)

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