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2020年8月28日

コラム「北斗七星」

歴史作家の矜持なのだろう。塩野七生さんが一番嫌いなのは「自分が正しいと思い込むこと」という。NHKの『2000年を生きる 塩野七生と高校生の対話』で知った◆手持ちのメモには「2月24日放送分」とある。塩野さんは19世紀ドイツの作曲家、ワーグナーが嫌いらしい。先の発言は、「1週間ワーグナー漬けになった」との経験談の中で飛び出した。ちなみに、塩野さんはワーグナーを「狂信的」と指摘する◆「自分の見立ては全て正しく、相手が間違っている」。極度の不安が狂信的ともいえる感情をかき立てるのかもしれない。新型コロナの感染者が出た学校関係者らへの差別や中傷が激化している。文部科学省は「差別・偏見の防止に向けて」と題する異例の大臣メッセージを発表。公明の山口代表は実態把握と対策を求めた◆確かに看過できない事態だ。部活動の生徒に多数の感染者が出た高校では「日本から出て行け」といった誹謗中傷の電話が80件超寄せられたと聞く。偏見は他校の生徒にも。ユニホーム姿の写真とともに「社会の害」などとツイッターに投稿された(読売)◆差別や偏見は感染したと疑われることを恐れさせ、病院への足を遠のかせる。情報公開にもブレーキがかかろう。社会を分断する、弱者や痛みを抱えた人への配慮なき正義論。塩野さんなら、どう思うだろう。(田)

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