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コラム「北斗七星」
コロナに泣く業界をなめた話である。福岡市の歓楽街・中洲で先週、39歳の男が無銭飲食で逮捕された◆男は分厚い財布を見せ、接待を伴う飲食店のVIPルームを貸し切ったという。高級シャンパンやすしを次々に注文し、締めて123万円。ところが所持金1173円、財布の中身はおもちゃの札束だった。真夏の夜の夢では済まされない◆額は違うが、無銭飲食の武勇伝を残した政治家に、「政界の大狸」の異名を持つ三木武吉がいる。中学時代、うどん食い逃げ事件を首謀し、退校処分になった。半世紀後、保守合同(1955年)を成し遂げると、だれが想像しただろう。“大きな固まり”をつくり、憲政史に名を刻んだ◆そんな“大きな固まり”をつくろうと、立憲、国民の合流話である。まず“旗印”があって、そこに集うのが筋だが、中身は後回しと聞く。「理念や政策が異なる人が集い、無理やり党をつくっても、過去の反省を生かせない」(玉木雄一郎・国民民主党代表)との胸の内は、もっともだ◆『真夏の夜の夢』(シェイクスピア)は、公爵の結婚式を前に、貴族たちが好いた好かれたで繰り広げるドタバタ劇。どこか両党が紡ぐ物語に似てなくもない。恋を禁じられたライサンダーの台詞から。「真の恋の道筋は、すらすら進んだためしがない」(也)









