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2020年8月18日

【主張】人道主義と軍縮 市民の声が一層重視される時代へ

親子爆弾とも呼ばれ、多数の子弾を広範囲にばらまくクラスター弾の全面禁止を定めたクラスター弾条約が発効して今月で10年になる。

子弾の不発弾が紛争終結後も市民を殺傷し、戦後復興を妨げている。その非人道性を訴えたNGO(非政府組織)など市民の声によって実現した軍縮条約である。

現在では、軍縮論議へのNGOの関与は当然のことになっている。公明党は、軍縮に市民の声が生かされる時代をさらに開いていく決意だ。

本来、軍縮は安全保障を担う政府の専権事項である。

しかし、1990年代初頭から、特に通常兵器に関し新たな問題が生じ、NGOが軍縮に関わるようになる。それは、紛争後も残存する対人地雷やクラスター弾の不発弾が市民を殺傷し続けるという悲劇の存在だ。それを現地から報告したNGOは、対人地雷とクラスター弾そのものを“非人道的兵器”と位置付け、全面禁止を訴えるようになった。ここから、NGOは軍縮論議の重要アクターとなる。

クラスター弾条約の議論が大詰めになった2007年、当時、公明党の政務調査会長代理だった山口那津男代表は、この問題を参院予算委員会で取り上げた。NGOから提供された「チョウ」の形をした子弾(火薬を抜いた不発弾)を掲げながら、山口代表は「子どもたちが何かと思って寄っていくと爆発する」と現地の悲惨な状況を伝え、政府にクラスター弾禁止への決断を迫った。

国連も1992年の国連事務総長報告「平和への課題」で、対人地雷など残存弾薬が戦後復興の障害となっていることを認め、国際社会でも共通の認識となった。

89年の冷戦終結後から世界各地で頻発した地域紛争や内戦では、戦後復興の失敗は武力紛争の再発をもたらした。その結果、国連は再発防止のために、戦後復興から国家として自立できるまでの支援を平和構築と呼び、安全保障の主要テーマとした。

今や、平和構築を含む安全保障の分野では、NGOの専門的な知識と経験は各国の政府関係者も重視している。こうした市民の声に基づく人道主義に根差した軍縮をさらに進める必要がある。

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