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東日本大震災 9年5カ月
世界に誇る福島へ
国際教育研究拠点を創設
新産業創出 ロボット、エネルギーなど推進
きょう東日本大震災から9年5カ月を迎える。政府は7月17日、2021年度からの復興の取り組みをまとめた。その大きな柱の一つが、東京電力福島第1原発事故で被災した福島県に国立研究開発法人として創設する「国際教育研究拠点」だ。「20年、30年先の福島」を見据え、新産業の創出と人材育成を一元的に担う“司令塔”の役割が期待されている。24年度の本格開所をめざし、政府は今年中にも計画をまとめる方針だ。
24年度に開所予定
同拠点の整備は、原発事故で甚大な被害に遭った県沿岸部の浜通り地域で進む「福島イノベーション・コースト構想」の中核に位置付けられている。同構想は、福島第1原発の廃炉を進めながら、浜通りに最先端の技術や研究を集積。新産業を創出し、若い世代の学びと雇用の場を生み出す国家プロジェクトだ。
この構想の下、浜通りを中心にロボットやエネルギーなどの分野で実証実験施設が相次ぎ整備されてきた。しかし現状では、それぞれが個別の取り組みにとどまっている。これらを取りまとめ、地域とも連携させていくのが、国際教育研究拠点の役割だ。
拠点では、ロボットやエネルギー、廃炉技術など五つのテーマで研究部門を設定。原子力災害と大震災からの復興・創生に向けた研究を進めるとともに、人口減少下での生産性向上や再生可能エネルギーの推進などにも発展させていく。研究者や大学院生などの人材を国内外から600人規模で呼び込み、産学官連携による関連雇用の創出は5000人を見込む。
こうした背景には、原発事故に伴う避難指示が解除された浜通りの区域で、住民が思うように戻っていない実情がある。その傾向は若い世代ほど高い。地元からは、「国立研究開発法人の新設により、福島創生の最重要拠点ができる」(内堀雅雄県知事)と期待の声が上がっている。
拠点は23年春に一部開所、24年度に本格開所をめざす。政府は今年中に、拠点の立地場所も含めた計画をまとめる方針だ。復興庁の末宗徹郎顧問は、「福島の復興・創生に向けた課題解決が、日本全体の課題解決につながる」として国主導で取り組む重要性を強調する。
公明、一貫して主張
これまで公明党は、福島イノベーション・コースト構想をはじめ、国際教育研究拠点の創設を積極的に推進。党復興加速化本部としても、地元の意見を丁寧に聴き取りながら、8次にわたる復興加速化のための与党提言の中で拠点の具体化を強く訴えてきた。










