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2020年8月5日

コラム「北斗七星」

巨大な岩に出口をふさがれ、「ここからはもう二度と出られない」。10年前のきょう起きたチリ鉱山の落盤事故で地下700メートルの闇に閉じ込められた作業員はそう感じた(マヌエル・ピノ・トロ著『33人 チリ落盤事故の奇跡と真実』=主婦の友社=より)◆絶望視された。現場にある食料はわずかで、気温35℃前後、湿度80%超。ある作業員は「あと少しで餓死するところだった。(中略)みんなでいっしょに、どうやったら生き残れるかという同じ目的に向かって戦っていた」(同)と振り返る。地上からの掘削ドリルが現場まで達し、33人全員の生存が確認されたのは17日後◆その細い縦穴から地下に食料が届き、通信もできるようになったが、チリの保健相は「今は感染症にならないために、健康状態を保たなければいけません。そのために、厳しく律していかないといけない時期」(同)と引き締めた。チリでは国民に「忍耐と協力」が必要と呼び掛けられたという◆そしてついに、救出用のカプセルが昇降する直径70センチの縦穴が貫通し、69日間の死闘を経た33人が地上に姿を現した。世界が驚嘆した◆現地で生還を待っていた家族らのキャンプ村は「エスペランサ(希望)」と名付けられていた。新型コロナの感染拡大が止まらない今、「忍耐と協力」が必要な時か。希望を胸に。(三)

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