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2018年9月24日

【主張】土地法制の見直し 所有者の責務の明確化が必要

不動産登記簿などを見ても所有者が直ちに判明しない土地が、各地でトラブルになっている。

放置され荒れ果てたままの土地や空き家が地域の環境と治安を悪化させ、また、大事な公共事業のために必要な土地買収が所有者探しに手間取って何カ月も滞る。

すでに所有者不明土地は九州の面積に近いとの推計もある。土地の使用や処分は所有者の自由だが、相続した土地の登記もせず適切な管理もしないケースが増えている。

土地基本法は「土地については、公共の福祉を優先させる」と定め、事業者の土地取引には制限を設けたが、個人の土地所有者の具体的責務までは明確にしていない。土地管理などの責務を明確にすることが必要である。

政府は、現存する所有者不明土地を公共目的で円滑に利用するための特別措置法を6月に成立させ、現在は所有者不明土地を発生させない施策の立案に取り組んでいる。土地法制を議論してきた法務省の研究会とともに、今月から国土交通省の国土審議会が議論をスタートさせた。

土地所有者の責務として、現在は任意である相続登記を義務化する案がある。これに対し、「土地所有による管理の経費や固定資産税などの負担に対する措置も考えないと義務化しても実効性が保てない」との意見も強い。

確かに、土地高騰が期待できたバブル期ならともかく、財産的価値が見込めない地方の土地を都市部に住む人が相続しても売買もできず負担が増えるだけだ。

そこで、土地所有権の放棄を認める制度の創設も考えられている。現在、自治体は土地の寄付を原則的に受け入れていない。土地の管理費を税金で賄う余裕がないからだ。こうした実情もあり、所有権の放棄を認め、放棄された土地の「受け皿」となる組織を作る案が注目を集めている。

土地は個人の財産であり、同時に公共性を持つ財産だ。まず、土地所有者がこれを理解し、登記、管理などの責務を主体的に担うべきである。

しかし同時に、負担に耐えられず責務を全うできない場合の対応策も必要だ。個人の責務と公共の福祉のバランスが問われている。

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