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コラム「北斗七星」
梅雨の後半、大陸の暖かい風が東シナ海で大量の水蒸気を含み、日本に吹く。天気図の形が「舌」に似ていることから、今月、九州各地に被害をもたらした豪雨の原因を、「湿舌」と呼ぶそうだ◆舌と言えば、中国・唐の顔常山は、捕らわれの身となって舌を切られても、主君への忠義を曲げず、反乱軍を糾弾した。「顔常山舌」とは、厚い忠誠心をいう◆公明党にとっての主君は、言うまでもなく党員、支持者、そして住民だ。被災地から届いたエピソードに、公明議員の原点を見た。福岡・大牟田市議のもとには、家が浸水した一人暮らしの高齢女性から「助けて!」との留守電が。消防よりも早く駆け付けた議員を、女性はどれほど頼もしく思ったか◆大分・日田市議は早朝、土砂崩れで孤立した一家から連絡を受ける。直ちに役所に情報を入れ、午後には土砂が除去された。熊本・人吉市議は携帯が通じない中で、党員、支持者の安否を確認しようと、避難所を回り続けた◆議員の舌は本来、助けを求める人を励まし、命と暮らしを守るためにこそある。一方、思ったことを好き勝手に言うことを、「鼓舌揺唇」(舌を鳴らし、唇を動かす)という。旧民主党政権が「コンクリートから人へ」の美辞麗句を言い放ったように。災害の度に思い出す、あまりに無責任な舌である。(也)









