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2020年7月11日

コラム「北斗七星」

九州は「比古太郎」、長野辺りは「信濃太郎」、関西は「丹波太郎」。いずれも各地方固有の名称で、積乱雲を表す季語だ。山本健吉の『基本季語五〇〇選』(講談社学術文庫)で知った◆各地でこの“太郎”が甚大な被害をもたらしている。梅雨前線に沿って大量の暖かく湿った空気が流入。積乱雲が次々と生じて帯状となり、大雨を降らせているのだ。しかも「梅雨前線がこれほど長く停滞するのは、記憶にない」(気象庁)というから、厄介この上ない◆「今すぐ身の安全を確保してください」。豪雨災害の発生から1週間。何度、この言葉を耳にしただろう。9日夜には九州を中心に死者・行方不明者が80人を超えた。経験則は通用しないと分かっていたに違いないが、痛ましく、天が恨めしい◆球磨川とその支流が氾濫し14人が犠牲となった熊本県球磨村の特養ホーム「千寿園」。大雨特別警報が出された際、球磨村の1時間雨量が83.5ミリと知り、16年前に取材した福井豪雨を思い出した。この時、積乱雲が次々と発生。88ミリの同雨量で足羽川の堤防が決壊し5人が亡くなった◆ちなみに氾濫危険水位を超えた河川の数は昨年までの5年間で5倍に急増している。国交省は施設移転などを含む「流域治水プロジェクト」を進める方針を決めた。帯となり襲う“太郎”から人命を守らねばならない。(田)

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