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2020年7月1日

【主張】防災情報の改善 住民の適切な判断、行動に重要

異常気象が常態化し、豪雨などの自然災害が頻発している。行政は、何より分かりやすさを重視した情報発信に努めねばならない。

政府は今年の出水期から、防災情報の伝え方を改善している。具体的には、大雨特別警報を解除する際に、以前は「解除」と表明するにとどめていたものを、「大雨特別警報は警報へ切り替え」といった表現に改めた。

大雨のピークが過ぎても、引き続き河川の氾濫に対する警戒を呼び掛けることで、適切な避難につなげるためだ。

背景には、防災情報の意味が十分理解されていないとの危機感がある。

東日本や東北に記録的な豪雨をもたらした昨年の台風19号では、大雨特別警報を解除した後に、各地で河川の氾濫が相次いだ。ところが、特別警報の解除を受けて、避難先から自宅に戻った住民が多かったという。

後日、被災地域の住民を対象にしたアンケートでは、大雨特別警報が解除されたことで、「安全になったと考え、避難先から戻った」との回答が3割に達した。

特別警報の「解除」という表現が、安心情報と受け取られてしまうようでは、住民をさらなる危険に巻き込みかねない。見直しは妥当である。

これに加え、引き続き氾濫被害に見舞われる危険が大きい場合には、河川の最高水位の見込みや到達時間なども公表する。また、特別警報の切り替え前に、国土交通省と気象庁が会見を行って注意喚起を図る。

政府は近年、住民の取るべき行動を危険度に応じて5段階にまとめた「警戒レベル」の導入など、大災害のたびに情報発信のあり方を検証し、必要な見直しを重ねてきた。

防災情報の伝達は一刻を争う上に、住民自らの命を守る行動に結び付かなければ意味がない。不断の見直しは当然の責務であり、住民が正確に理解して、どう行動すべきかを適切に判断できる情報発信を心掛けるべきである。

情報の受け手である住民の取り組みも重要だ。警戒レベルに応じた対応について、避難先や持ち出し品の確認、家族との連絡手段、防災情報の入手方法なども含め、平素から備えを進めておきたい。

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