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コラム「北斗七星」
団地の公園で遊ぶ母と子どもたち。知った顔なので声をかけた。「学校と保育園が再開して助かったけど、もう限界でした」という返事に少々驚く。子どもたちにまとわりつかれながらの在宅勤務は、かなりこたえたようだ◆新型コロナウイルスの感染拡大による影響を、未就学の子どもを持つ家庭にたずねたところ、「子どもに気になる変化があった」家庭が6割を超えた◆保護者の半数以上は、普段とは違う自分の感情や行動に戸惑った。「イライラして怒りっぽくなった」「子どもをしかることが増えた」「感情を抑えられない」などだ。子どもたちは、「生活が不規則になった」り、「きょうだいケンカが増えた」など、精神的に不安定になっている(全国認定こども園協会調べ)◆コロナ禍は、弱い立場にある人々、つまり子どもと母親に強いストレスを与えている。国連児童基金(ユニセフ)は、「子育て6つのヒント」を4月にネット上に公開した◆国内では、国立成育医療研究センターのホームページをすすめたい。ストレスによって子どもたちにどんな反応が出るのか、また大人が子どもたちとどう向き合えばよいのか、分かりやすく具体的に紹介されている。母と子にかかっている重圧を、少しでも軽くする取り組みが求められている。(繁)