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コラム「北斗七星」
きのう開幕したプロ野球。テレビやラジオの中継で、投球をバットでミートする音、ボールをキャッチする音、選手の掛け声などが、無観客なのでよく聞こえる。審判の声も◆29年間、審判を務めた山崎夏生氏の著書『全球入魂! プロ野球審判の真実』によると、1936年のプロ野球リーグ発足以来、去年までの84年間に、プロ野球選手は育成選手も含めて1万人弱が登録されているが、在籍した審判はわずか237人で、定年まで全うできたのは半数ほど◆厳しい“生存競争”を勝ち抜き球場に立つ審判。毎年、50人ほどで1軍の全試合を裁いている。中でも主審は、ストライク、ボール、内野での打球判定など、1試合で500回近くある判定の約6割を担う◆選手の練習はキャッチボールからだが、審判は「Go Stop Call」。10メートルほど走って瞬時に止まり、アウト、セーフをコール、これを何回も繰り返す。どんな判定も静止してプレーを見なければいけない。山崎氏は「目から入った情報が正しく脳に伝わらず、微妙に揺れ動いた状態で伝わってしまうから」(同著)だと◆こんな、試合中の全プレーに神経を巡らせジャッジする“全球入魂”のプロフェッショナルがいてこそ試合は成り立つ。その声を味わうのも一興か。無観客ならではの楽しみ方もいろいろある。(三)









