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2018年9月13日

重度障がい者同士の出産・子育て 「支援があれば……」

秋野氏ら 妊婦から切実な声聞く 
熊本市

重度障がい者同士の出産、育児に対する支援策について加代子さん(中央)から要望を受ける秋野氏(左隣)ら

「お互いが障がい者だから妊娠してはいけないなんていう決まりはないはず。今後、同じような人たちの助けになるよう、私たちの声で新しい支援の道を開きたい」――。熊本市内のマンションの一室で、三森加代子さん(26)は、公明党の秋野公造参院議員と城下広作県議を見つめながら、ゆっくりと心情を吐露した。

脳性まひで生まれながら両手両足が不自由な加代子さん。お腹には命が宿っており、9月下旬に帝王切開による出産を控えている。

その子の父親の宮本真太朗さん(23)とは地元の福祉施設で出会い、付き合い始めて約4年。宮本さんは幼少期の交通事故に伴う高次脳機能障害がある。今後、結婚を予定する2人の身体障がいの等級は、重度障がい者に当たる1級だ。

加代子さんは、女性専用グループホームに身を寄せていた。だが、入所者の妊娠や出産は想定されておらず、もちろん夫婦での入所も認められていない。8月で退所後、新生活に向けてスロープ設置やフローリング改修などのバリアフリーを進めている民間賃貸住宅へ引っ越したものの、今後の経済的な不安は拭えない。

さらに「私たちは2人とも痙攣を持っているので同時に発作が起きてしまった場合、赤ちゃんのお世話ができない。24時間、子育てを支えてくれるサービスがあれば……」と加代子さんは語る。実父の三森裕さん(56)も「お世話になっているヘルパーさんたちがボランティアで応援したいと言ってくれている。現状では、周囲の力を借りながら子育てしていくしかない」と、今後を見据える。

窮状に耳を傾けた秋野氏は、「車いす生活に伴う産前の感染症対策をはじめ、産後の子育て支援策も城下県議や熊本市議と連携して、何らかの対策を図っていきたい」と約束。「できることなら少しでも自分の手で授乳し、おしめを替えてあげたい」と願う加代子さんと握手を交わした。

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