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2018年9月13日

公明党 自殺対策を推進

改正法施行で支援拡充

一平 自殺のニュースを聞くと心が痛む。

自殺者数全体と40歳未満の推移

京子 ええ。日本の年間自殺者数は2017年は2万1321人に上るわ。

支局長 主要先進7カ国(G7)中、日本の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は最も高い数値となっています。

一平 年齢別では?

京子 40歳未満を見ると17年は5483人よ。

支局長 19歳以下に限れば、自殺死亡率は依然2.5人前後で、17年の自殺者数は前年度比47人増の567人となりました。

京子 全国の15歳から39歳までの死因第1位は自殺なの。

一平 深刻な問題だ。国の自殺対策はどうなっていますか。

支局長 16年4月には改正自殺対策基本法が施行されました。同法では、これまで国だけに義務付けていた自殺対策の計画策定が、自治体にも求められるようになりました。

京子 同法に基づいて昨年7月に閣議決定された「自殺総合対策大綱」には、「子ども・若者の自殺対策を更に推進する」ことが明記され、具体的な施策として「SOSの出し方に関する教育の推進」や「ICT(情報通信技術)を活用した自殺対策の強化」などが盛り込まれたわ。

支局長 同法ではまた、毎年9月10日から16日までを「自殺予防週間」と位置付け、厚生労働省を中心に国を挙げて、自殺対策の普及・啓発活動を広く展開しています。

一平 具体的にはどういう取り組みが行われているのですか?

支局長 厚労省が運営するホームページ「支援情報検索サイト」による相談会の情報提供、インターネット(PCやスマホ)を活用した広報、相談窓口の案内など必要な情報が載ったポスターの掲示――などを展開しています。

SNS通じた相談体制強化

一平 ところで先日、テレビでSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した自殺対策が進んでいるって言ってたけど。

京子 文部科学省が今年度から「SNS等を活用した相談体制の構築事業」をスタートさせたのよ。実施自治体は30カ所(予定含む)に上り、若者からさまざまな声が寄せられているそうよ。

支局長 他にも、文科省の電話相談窓口「24時間子供SOSダイヤル(℡0120-0-78310)」設置や、自殺の危険を示すサインに気付き、適切な対応(声を掛け、話を聞き、必要な支援につなげ、見守る)をする厚労省の「ゲートキーパー」養成などの対策もあります。

京子 地方自治体では、心の健康状態をチェックできる「こころの体温計」の導入が広がっているわ。

一平 公明党の取り組みを教えてくれますか。

支局長 公明党は、自殺の発生を未然に防ぎ、自殺者数を減らすため、自殺対策基本法の制定(06年)をリードしました。さらに、11年2月には「自殺防止対策プロジェクトチーム(PT)」を党内に設置し、同法改正の成立(16年)に尽力するなど、自殺対策を強力に進めてきました。

京子 SNSの相談事業についても、党文部科学部会が昨年11月、LINEなどを活用した、いじめ・自殺相談体制の構築を安倍晋三首相に要請したのよ。

支局長 この要請のきっかけとなったのが、長野県の取り組みなのです。

一平 どういうことですか。

支局長 要請2カ月前の17年9月、党長野県青年局の推進により、同県がLINE株式会社と協定を締結して県内の中・高生を対象にLINEを利用したいじめ・自殺相談を試行しました。その結果、わずか2週間で前年1年間の電話相談の倍以上となる相談が寄せられました。

京子 そこで、党文科部会がこうした取り組みを参考に、政府に対策を求めたのよ。

一平 公明党の地方と国のネットワークの力が発揮されたんだね。

京子 そうね。自殺対策を求める動きは、今年に入っても、党青年委員会が、政府への政策提言(8月)などを通じて、粘り強く訴えているわ。

一平 その時だけの取り組みではないんだね。若者の大切な命を守るため、真剣に闘う公明党にはこれからも頑張ってほしい。

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