公明党公明党

公明党トップ / ニュース / p10468

ニュース

2018年9月12日

コラム「北斗七星」

「辻風は常に吹くものなれど、かかる事やある。ただ事にあらず」。鴨長明の『方丈記』(ちくま学芸文庫)の一節である。1180年、平安の都を襲ったつむじ風に関する記述だ◆「かかる事やある」(こんなことはあるのだろうか)と長明に言わしめたつむじ風は、現在の京都市上京区椹木町通あたりで発生した。数町を縦断し、家屋は全て損壊。貴重な品々が木の葉のように舞い、傷を負った人は数知れなかったという◆それにしても、現代の都市部で命の危険さえ感じる暴風に遭うとは思わなかった。台風21号の仕業である。頑丈なビルでさえ揺れたのだ。屋根や壁が宙を飛び、電柱が次々と倒れた。関西電力管内の総停電軒数は約225万。高波、高潮も想定を超えた。「ただ事にあらず」と思われた人もいただろう◆ちなみに、『方丈記』によれば、長明23歳から8年間で大火、辻風、飢饉、疫病、大震災が発生。ことに京都盆地の北東部を震源とした地震はマグニチュード推定7.4。山は崩れ、大地は裂け、堂舎塔廟は一つとして無事なものはなかったとある◆長明は時代を省察し、初の災害文学『方丈記』を残した。ならば、今は? 早期復旧を第一に、防災対策を見直し、知見を世界に発信することだろう。重なる災害という挑戦に、応戦してきた「先進経験国」(山口代表)だからだ。(田)

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア