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2020年6月10日

希望を持てる社会へ

「出生率1.8」実現めざし 地域全体で子育て支える 
―少子化対策で政府が大綱―

政府は先月末、今後5年間の指針となる第4次少子化社会対策大綱を閣議決定した。「希望出生率1.8」の実現に向け、子どもを安心して産み育てられる環境を整備する。同大綱の内容を紹介するとともに、公明党次世代育成支援推進本部長の山本香苗参院議員のコメントを紹介する。

政府の少子化社会対策大綱は、「少子化社会対策基本法」に基づく今後5年間の施策の指針。2004年、10年、15年に続いて4回目の策定となる。

今回の大綱は、希望通り子どもを持てた場合の出生率(希望出生率)1.8を今後5年間で実現するという目標を明記したことが特徴だ。結婚、妊娠・出産、子育ては個人の自由な選択であり、特定の価値観を押し付けたり、プレッシャーを与えてはならない。そのことに十分留意しつつ、希望出生率1.8の実現へ若い世代が前向きな展望を描けるよう、環境を整える。

具体的には、男女共に仕事と子育てを両立できる環境づくりに向け、保育の受け皿整備や、育児休業、育児のための短時間勤務などの定着を促進。女性就業率が上昇し、共働き世代が増加する中、男性の家事・育児への参画を進める。

核家族化、地域のつながりの希薄化などが進む中、子育ての悩みを誰にも相談できずに孤立する家庭も少なくない。妊娠期から出産、育児、子どもの自立まで切れ目ない支援を拡充し、NPOやシニア世代の協力も促すことで、地域全体で子育て家庭を支える。

大綱は「全ての子育て家庭が、平常時・非常時を問わず、それぞれが必要とする支援にアクセスでき、安心して子どもを生み育てられる環境を整備する」と明記。その際、ひとり親家庭や、3人以上の子どもがいる「多子世帯」、双子や三つ子といった「多胎児」を育てる家庭などに配慮するとしている。

子育てに関する経済的支援・教育費負担の軽減を一層強化していくことも重要だ。また、若い非正規労働者は特に男性で未婚率が高いため、雇用の安定を図り、経済的基盤を確保する。

19年の出生数は過去最少

厚生労働省が5日に公表した19年の人口動態統計では、1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す「合計特殊出生率」は1.36で、前年を0.06㌽下回り、4年連続で低下。昨年の出生数は過去最少の86万人まで落ち込んでいる。

大綱は、少子化の主な原因について、「経済的な不安定さ、出会いの機会の減少、男女の仕事と子育ての両立の難しさ、家事・育児の負担が依然として女性に偏っている状況、子育て中の孤立感や負担感、子育てや教育にかかる費用負担の重さ、年齢や健康上の理由など、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻むさまざまな要因が複雑に絡み合っている」と指摘した。

一方、フランスやスウェーデン、ドイツといった出生率回復を実現した国の取り組みを研究する考えも盛り込んだ。

フランスとスウェーデンは、出生率が一時期1.5から1.6台まで低下したが、長期的な総合対策により2000年代後半には2.0前後まで回復。現在も比較的高い出生率を維持している。

ドイツも日本と同様、長きにわたって出生率が低迷していたが、家事・育児負担の男女平等化などを進めたことで、回復が見られ始めている。

家事負担の女性偏重が問題

党次世代育成支援推進本部長・山本香苗 参院議員

令和初となる今回の少子化社会対策大綱では、初めて「希望出生率1.8」の実現が明記されました。しかし、昨年の合計特殊出生率は1.36と0.06㌽低下し、出生数は前年と比べ5万3000人減り、初めて90万人を割りました。

こうした中、公明党としては、今回の大綱策定に当たり、少子化の真の原因は女性に家事や育児などの負担が偏っていることにあると指摘。従来の経済的支援とともに、社会全体の意識改革や働き方改革、若い世代が将来に展望を持てる雇用環境の整備などが重要と訴えてきました。

このような公明党の主張は、大綱の基本的な考え方などに反映され、具体策としては、男性の育児休業取得促進や不妊治療の経済的負担の軽減、産後ケアの全国展開などが盛り込まれました。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークや子どもの見守り体制強化の必要性も明記されました。

少子化対策においては自治体の取り組みも重要です。地方議員と連携しつつ、少子化を克服し、子どもを安心して産み育てられる環境をめざします。

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