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2020年6月2日

【主張】人口減少と土地活用 行政と住民の共同作業が必要

今後進む人口減少の中にあっても、土地の有効活用を通して、いかに活力を取り戻し、災害からも安全な地域を構築できるか――4月に施行された改正土地基本法に基づく初の土地基本方針が先月末に閣議決定された。国と地方は次代を見据えた本格的な土地政策に取り組んでほしい。

特に、過疎化と向き合う地方にとっては知恵の出しどころだ。土地基本方針は未利用地の活用策に関しさまざまなメニューを示しているが、その実現に欠かせない知恵は住民の中にある。自治体が今後まとめる計画に住民の声が反映されることを期待したい。

過疎化に関し土地基本方針は、コンパクトシティーの推進を求めている。コンパクトシティーとは、社会保障や防災などの行政サービスを維持するために、役所、公民館などの公共施設や住宅をいくつかの拠点地域に集約して効率化をめざす構想だ。

地域の自然環境や文化的背景、さらには社会経済的なつながりを総合的に判断しながら、都市機能を集める区域、居住のための区域を定め、両区域を公共交通機関でつないでいく。そして転居による宅地跡など区域外に残る未利用地は適正に管理する。

コンパクトシティーは、行政の計画によって強制的に移住を求める構想ではない。税財政や金融上の支援、また、福祉施設などの建て替えでは容積率の緩和といった政策誘導で実施されるため、住民の理解は必要不可欠である。

難しいのは未利用地の管理である。土地基本方針はその解決の“目玉”としてランドバンクの推進を掲げた。

例えば、山形県鶴岡市のランドバンクはNPOであり、「寄付」や「低額での売却」で空き家・空き地を受け入れた後、解体、整地、転売をして土地活用や道路整備などに役立てる。遠隔地に住む所有者の依頼を受けて空き家を管理する事業も行っている。

またランドバンクは、相続しても価値が低くて売れず、何世代も放置された揚げ句に所有者不明土地になる状況を回避するためにも役立つ。

コンパクトシティーもランドバンクも住民と行政の共同作業といえる。両者をつなぐ地方議員の役割はさらに大きくなる。

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