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2018年9月7日

【主張】災害と物流網 寸断に備え代替手段の検討を

大規模災害時に物流ルートをどう確保するか。官民を挙げて取り組みを強化する必要がある。

台風21号による高潮の影響で、関西国際空港は滑走路が水没し閉鎖に追い込まれた。空港と対岸を結ぶ連絡橋も流されたタンカーが衝突したことで使用不能になった。

7日には国内線が再開する見通しだが、国際線も含めた全面再開のめどは立っていない。高速道路や鉄道が通る連絡橋についても完全復旧には相当な時間がかかるとみられている。

空港運営会社や鉄道会社は復旧に総力を挙げてほしい。国による強力な支援も不可欠である。

忘れてならないのは、関空が物流の一大拠点であるという点だ。年間の貨物取扱量は85万トンを超え、その大半を国際貨物が占める。日本が高い国際競争力を誇る半導体などの電子部品を多く輸出し、輸入では関西に関連産業が集まる医薬品が多い。

既に関空を利用している企業の中には、比較的近くにある神戸空港や伊丹空港などからの代替輸送を検討しているところがあるという。関西の企業に限らず、今回の教訓を踏まえ、緊急時に備えて複数の空港を利用することを想定した代替措置を検討しておく必要があろう。

陸路の物流網についても備えを怠ってはならない。

先の西日本豪雨では、中国・四国地方を中心に鉄道や道路が各地で寸断され、物流にも甚大な影響を及ぼした。JR貨物はトラックや船による代替輸送を行っているが、扱える貨物量は格段に少ない。

まして、今後起きるとされる南海トラフ地震や首都直下地震では、極めて大きな被害が想定されている。内閣府によれば、発生直後から数週間で、物流網の寸断により燃料や素材の調達が困難になり、全国規模で生産活動が停止または低下するという。

こうした影響を可能な限り抑えるには、代替手段を準備しておくことと同時に、道路や鉄道、港湾、空港などの交通インフラを防災・減災の視点から整備する必要がある。その意味で、政府が現在進めている国土強靱化の取り組みを一層強化すべきであることを強調しておきたい。

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