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公営住宅 保証人不要に
入居困難者を救済
セーフティーネットの機能 重視
公明議員が条例改正を後押し
岡山県、岡山市
身内のいない高齢者や障がい者らが公営住宅に入居する際、連帯保証人を求められることが大きな“壁”となってきた。2018年3月には、国土交通省が入居要件から保証人規定を外すよう自治体に要請したが、今なお、多くの自治体で規定が残る。こうした状況の中、公明党の岡山県議団(山田総一郎団長)と岡山市議団(則武宣弘団長)は連携して、公営住宅の連帯保証人確保の規定を廃止する条例改正を推進。増川英一、荒島俊造の両県議、田尻祐二、竹之内則夫の両市議は14日、岡山市中区の市営住宅「さくら住座」を訪れ、入居者らと懇談した。
「市営住宅の連帯保証人規定は何とかならないか」。2013年末、公明党の田尻市議に、こう相談してきたのは、高齢者や障がい者らの入居支援を行っているNPO法人「おかやま入居支援センター」で活動していた阪井ひとみさん(現NPO法人おかやまUFE副理事長)だ。
同支援センターは賃貸物件への入居が困難な人を支援するため、必要に応じて連帯保証人になるなどの活動を行っていた。その中で阪井さんは幾度となく“連帯保証人の壁”にぶつかってきた。公営住宅の連帯保証人の要件が、3親等(孫、おい、めいなど)以内で、住民税非課税世帯は対象外とハードルが高いことから、多くの人が入居できなかった。
「公営住宅は何のための、誰のための住宅なんだ。そもそも連帯保証人は必要なのか」という阪井さんの訴えを受け止めた田尻市議は、14年2月の市議会定例会で市営住宅の連帯保証人について質問。「連帯保証人が見つけられないで入居できない多くの人がいる現状は、『住宅に困窮する低所得者に低廉な家賃で賃貸』という公営住宅法の目的が果たせていないことになる」と強調した上で、「本市の条例、規則を見直さなければならないのではないか」と主張した。
また、田尻市議は、阪井さんを講師として招いた市議会超党派での勉強会を開催し、協議を重ねた。さらに、18年2月には竹之内市議が市議会建設委員会で連帯保証人について「市営住宅はセーフティーネット(安全網)であって、要配慮世帯、要配慮者に対する構えの中で、ネックになっている部分についてはあり方を検討していただきたい」などと要望した。
これを受け、岡山市は同年12月、保証人規定を削除する岡山市営住宅条例の改正案を可決し、19年3月に施行した。
一方、岡山県では、岡山市の条例改正を受け、公明党の山田、増川、荒島の各県議らが県議会定例会などで質問し、県議団として保証人の廃止や住宅セーフティーネットの構築を推進。19年11月議会で県営住宅条例の一部改正を行い、今年4月から連帯保証人が不要となった。
市営住宅「さくら住座」に3年前から住む山中弘丈さんは「抽選に当たったが、条件が緩和される前だったから連帯保証人の確保や書類の収集など本当に大変だった。苦労した。保証人が不要になったことで、入居しやすくなったと思う」と話していた。









